冷蔵庫を選ぶ時のポイントとして、機能の豊富さや価格、省エネ性能などがありますが、メーカーごとにおすすめポイントが多数あり、どれが良いのかわからない……。そんな方のために、使いたい機能がどのメーカーの製品に搭載されているのか、人気メーカー「パナソニック・日立・三菱」の冷蔵庫の性能を比較してご紹介します。
パナソニック・日立・三菱のメーカー別冷蔵庫の特徴
各メーカーの冷蔵庫は、冷蔵室や野菜室、冷凍室やチルドルームごとに様々な便利機能が搭載されています。また、メーカーによっておすすめポイントが「時短」や「鮮度保持」、「栄養素を高める」など、それぞれ違います。ここでは、冷蔵庫の性能がわかりやすいように、パナソニック・日立・三菱の冷蔵庫に搭載されている機能やおすすめポイント、価格や省エネ性能をご紹介します。
除菌効果のある「ナノイーX」を搭載したパナソニックの冷蔵庫の特徴
[ナノイーX]
除菌効果のあるOHラジカルを多く含む「ナノイーX」は、冷蔵室や野菜室に付着した菌や浮遊している菌の繁殖を抑え、ニオイ移りを抑える脱臭効果もあります。
[微凍結パーシャル]
肉や魚が完全には凍らない約-3℃を保つ「微凍結パーシャル」は、冷凍より食品の細胞を傷めないので鮮度が長持ちし、約1週間食品のおいしさを閉じ込めて保存できます。
[Wシャキシャキ野菜室]
湿度が高い時は過剰な湿気を放出し結露を防止、湿度が低い時は乾燥を防ぐ「新・モイスチャーコントロールフィルター」を搭載し、野菜室専用湿度センサーが収納量に合わせて適切な冷却をコントロールしてくれます。
パナソニックの冷蔵庫のおすすめ機能「クーリングアシストシステム」
アルミプレートが食品の熱を奪い、大風量のシャワー冷却で食品を素早く凍らせる「クーリングアシストシステム」を搭載した「はやうま冷凍/はやうま冷却」は、独立ルームなので約70℃までの温かい食品を保存しても、ほかの食品に影響がありません。旨みを閉じ込める急凍モード「はやうま冷凍」、5分であら熱が取れる冷ますモード「はやうま冷却」、味の染み込みなどの下準備の時間を短縮する急冷モードの3つを活用することで、調理の時短やおいしさをキープすることが可能です。
【参考】パナソニック公式詳細ページ
パナソニックの冷蔵庫の価格や省エネ性能は?
パナソニックの冷蔵庫『NR-F605WPX』定格内容積600Lは、Amazonで29万4100円(税込み)で販売されています。省エネ性能は、年間消費電力量273kWh/年・2021年省エネ基準達成率114%です。
【参考】Amazon 製品詳細ページ
エチレンガスやニオイ成分を分解して栄養素の減少を抑える日立の冷蔵庫
[スポット冷蔵]
冷蔵室3・4段目は、約2℃の低温で菌の繁殖を抑えて鮮度を長持ちさせます。右棚は温度センサーで食品の温度を検知し、温かい鍋を置いても周りへの影響を抑えて冷却できる「オート急冷却」を使用できます。また、右棚の冷却モードを様々な食品や飲み物を素早く冷やすことができる「サッと急冷却」モードに変更することも可能です。
[新鮮スリープ野菜室]
ルテニウム配合のプラチナ触媒が、野菜などから放出されるエチレンガスやニオイ成分を分解し、炭酸ガス濃度を高めるため栄養素の減少を抑えます。また、「うるおいカバー」で野菜室全体にフタをして乾燥を抑え、「うるおいユニット」で余分な水分を放出し、適度な水分量を保ち結露を防止してくれます。
[デリシャス冷凍]
アルミトレイで食品の熱を奪うことで、水分が凍る最大氷結晶生成帯を素早く通過し、食品の細胞破壊を抑えて凍らせます。また、専用のセンサーで食品の温度を検知し、温度に合わせて自動で適切な運転に切り替えてくれます。
日立の冷蔵庫のおすすめ機能「真空チルド」
約-1℃で凍らせずに鮮度を守る「真空チルド」は、独自の小型設計真空ポンプ、耐圧構造を採用し、真空チルドルーム内を約0.8気圧の環境に保ち、食品の酸化を抑えます。また、食品に冷気を直接当てない間接冷却・密閉構造なので、ラップなしでも食品の乾燥が抑えられ、野菜室と同じルテニウム配合のプラチナ触媒で鮮度を長持ちさせてくれます。
【参考】日立公式 製品詳細ページ
日立の冷蔵庫の価格や省エネ性能は?
日立の冷蔵庫『R-WX62K』定格内容積615Lは、Amazonで31万3700円(税込み)で販売されています。省エネ性能は、年間消費電力量269kWh/年・2021年省エネ基準達成率118%です。
【参考】Amazon 製品詳細ページ
冷凍機能や省エネ性能が高い三菱の冷蔵庫
[AI省エネ]
AIが家庭ごとの使い方を学習、庫内の温度変化を予測し、部屋別に最適な状況で運転してくれる「部屋別おまかせエコ」機能を搭載しています。また「節電モニター」により節電レベルが★の数で表示され、1つで標準運転、2つで約5~10%省エネ、3つで約10%以上の省エネ運転を行います。
[氷点下ストッカー]
傷みやすい肉や魚を約-3℃~0℃で保存することで鮮度を長持ちさせ、氷点下なのに凍らない過冷却現象を応用した技術で、旨み成分や栄養素の流出を抑えてくれます。また、冷凍した食材のドリップを抑えて約90分で切れる硬さまで解凍できます。
[切れちゃう瞬冷凍]
冷凍でも食品をサクッと切れる-7℃で凍らせるため、必要な分だけ切り出してすぐに調理ができます。また、生のまま冷凍するとクタッとした食感に変わってしまう白菜などの野菜は、シャキッとした食感や旨み成分、栄養素を損なうことなく保存でき、下茹での手間を省けます。
※ほうれん草やタケノコ、山菜類などのアクが強い野菜は、アク抜きしてから保存してください。
三菱の冷蔵庫のおすすめ機能「朝どれ野菜室」
野菜ケース仕切りとスライドケースでフタをするような形になる野菜室は、低温環境を保つことで野菜の水分蒸発を抑えてうるおいを保ち、緑化促進効果のあるLEDを照射することで、野菜の見た目が色鮮やかになります。3色LEDの光の力で栄養の減少を抑えるだけでなく、ビタミンCや糖量(グルコース)が高まることも確認されています。また、野菜室底面にハイブリッドナノコーティングを施した抗菌トレイを採用することで、お手入れが楽にできます。
【参考】三菱公式 製品詳細ページ
三菱の冷蔵庫の価格や省エネ性能は?
三菱の冷蔵庫『MR-WX60E』定格内容積600Lは、Amazonで32万2338円(税込み)で販売されています。省エネ性能は、年間消費電力量270kWh/年・2021年省エネ基準達成率114%です。
【参考】Amazon 製品詳細ページ
人気メーカー「パナソニック・日立・三菱」の500L以上冷蔵庫のおすすめは?
パナソニック・日立・三菱の冷蔵庫は、メーカーごとに高い機能性がありますが、今回紹介した中でも特におすすめできるポイント「冷蔵室・冷凍室・野菜室・チルドルーム・省エネ」の性能を★の数でご紹介します。
パナソニックの冷蔵庫『NR-F605WPX』定格内容積600L
高さ182.8×幅68.5×奥行74.5cm
○冷蔵室 ★★★★★
○冷凍室 ★★★★★
○野菜室 ★★★★★
○チルドルーム ★★★★★
○省エネ ★★★★☆
日立の冷蔵庫『R-WX62K』定格内容積615L
高さ183.3×幅75×奥行73.8cm
○冷蔵室 ★★★★★
○冷凍室 ★★★★☆
○野菜室 ★★★★☆
○チルドルーム ★★★★★
○省エネ ★★★★★
三菱の冷蔵庫『MR-WX60E』定格内容積600L
高さ182.1×幅68.5×奥行73.8cm
○冷蔵室 ★★★★★
○冷凍室 ★★★★★
○野菜室 ★★★★★
○チルドルーム ★★★★☆
○省エネ ★★★★☆
Amazonランキング上位のおすすめメーカーの冷蔵庫:定格内容積別
冷蔵庫は、大容量タイプの方が豊富に機能を搭載し、省エネ性能が高い製品が多く販売されています。ですが、一人暮らしの方など、多くの機能が必要ではない場合は小型冷蔵庫でも充分です。ここでは、一人暮らしの方にもピッタリの200L~500L容量の冷蔵庫をご紹介します。
一人暮らしにおすすめ! 氷点下ストッカーを搭載した200Lサイズの冷蔵庫
三菱 冷蔵庫『MR-CX27D』 定格内容積272L
高さ163.0×幅54.0×奥行65.6cm
○冷蔵室 ★★★★☆
○冷凍室 ★★★★☆
○野菜室 ★★★★☆
○チルドルーム ★★★★★
○省エネ ★★★★★
肉や魚を長持ちさせる「氷点下ストッカー」や約0℃で保存する「チルド」を切り替えられる「フレッシュゾーン」を搭載し、冷蔵室のドアポケットや冷凍室、野菜室が大容量の冷蔵庫。年間消費電力量325kWh/年と省エネで使用でき、一人暮らしにおすすめ製品です。
【参考】三菱公式 製品詳細ページ
スリムデザインで置く場所の自由が効く300Lサイズのおすすめ冷蔵庫
日立 冷蔵庫『R-V38KV』 定格内容積375L
高さ181.0×幅60.0×奥行66.5cm
○冷蔵室 ★★★★☆
○冷凍室 ★★★★☆
○野菜室 ★★★★★
○チルドルーム ★★★★★
○省エネ ★★★★☆
乾燥を抑えて鮮度を守る「うるおいチルド/うるおい野菜室」を搭載しています。幅が60cmとスリムなので置く場所を選ばず、インテリアにもなじみやすいフラットなデザインで、年間消費電力量は345kWh/年の冷蔵庫です。
【参考】日立公式 製品詳細ページ
ファミリーにおすすめの400Lサイズの冷蔵庫
パナソニック 冷蔵庫『NR-F475XPV』 定格内容積470L
高さ175.0×幅68.5×奥行69.2cm
○冷蔵室 ★★★★☆
○冷凍室 ★★★★★
○野菜室 ★★★★★
○チルドルーム ★★★★★
○省エネ ★★★★☆
「微凍結パーシャル」や「Wシャキシャキ野菜室」、「ナノイー」が搭載されています。ほかにも、温かい食品をそのまま冷凍できる「新鮮凍結ルーム」が設置されている年間消費電力量315kWh/年の冷蔵庫です。
【参考】パナソニック公式 製品詳細ページ
冷蔵庫選びの時は、パナソニック・日立・三菱など、各メーカーの冷蔵庫の性能を比較して、生活に合わせて使いたい機能を搭載しているモデルを選んでみてはいかがでしょうか。
※データは2019年9月上旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用、操作はあくまで自己責任にてお願いします。
文/Sora