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米国産牛肉やメキシコ産の低温殺菌されていない牛乳を使ったソフトチーズからサルモネラの耐性菌感染拡大、米疾病対策センターが注意喚起

2019.09.08

牛肉とソフトチーズから多剤耐性サルモネラ菌

米疾病対策センター(CDC)は8月23日、米国産牛肉やメキシコ産の低温殺菌されていない牛乳を使ったソフトチーズを原因とするサルモネラの耐性菌感染が広がっているとして、注意喚起を行った。

2018年6月から2019年3月にかけて32州で255人の感染例が確認された。同センターは、感染者は今後も増加すると見込んでいるという。

CDCの主任研究者であるIan Plumb氏は「動物に感染した薬剤耐性菌は、やがてヒトへと伝播する可能性がある」と指摘。

「耐性菌の出現は、抗菌薬の過剰使用を原因とするもので、同薬の使用に関する規制を強化することが唯一の解決策だ」としている。

今回検出された多剤耐性サルモネラ属菌は、治療にも用いられているアジスロマイシンとシプロフロキサシンという2つのありふれた抗菌薬への耐性を示すことが確認された。

CDCの発表によれば、感染患者255人(年齢中央値は36歳、女性が58%)のうち60人が入院し、2人が死亡した。

旅行歴が確認できた206人中89人(43%)は、発症前7日以内にメキシコを訪れていた。また、Plumb氏は「死亡した患者は併存疾患を有していたが、薬剤耐性サルモネラ属菌感染は死亡原因だと考えられた」と付け加えている。

なお、Plumb氏によれば、サルモネラ菌に感染すると下痢が数日間続くが、通常、治療に抗菌薬の投与は必要としない。一方、慢性疾患を抱えている人が感染すると、重篤化して入院を要するケースが多いという。

Plumb氏は、地域の衛生局に報告されていない症例も多く、今回の報告では感染者数は過小評価されていると推測。

患者数は今後も増加すると予想している。また、今回の調査では、感染源の牛肉のブランドまでは特定できなかったが、多剤耐性サルモネラ属菌株は牛の間で拡大し続けるのではとの見方を示している。

CDCは、サルモネラ感染から身を守るためには、ステーキは63度以上で加熱し、その後3分間は放置して余熱を通すこと、また、ひき肉やハンバーグは71度以上で加熱し、しっかり中心部まで火を通すことを勧めている。

さらに、低温殺菌されていない牛乳を使ったソフトチーズの摂取は避けるようにと呼び掛けている。

この調査には関与していない米ニューヨーク大学(NYU)ランゴン医療センター内科教授のMarc Siegel氏は、「多剤耐性サルモネラ属菌感染の拡大を防ぐには、感染源となっている農場から対策を講じるべきだ」とし、耐性菌が出現し、繁殖する原因となっている抗菌薬の過剰使用を今すぐ見直すべきだとの考えを示している。(HealthDay News 2019年8月22日)

Copyright © 2019 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/68/wr/mm6833a1.htm?s_cid=mm6833a1_w

構成/DIME編集部

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