
■コウチワタルのMONO ZAKKA 探訪
仕事で手書きをする機会の多いビジネスマンにとって、筆記具の携帯方法は大きな問題だと思う。例えば、システム手帳を使用している人などは手帳のペンホルダーを利用して筆記具を携帯している人も多いことだろう。一方で、私のようにノートタイプの手帳の場合、ペンホルダーがデフォルトでは備わっていないため自分で適したペンホルダーを探さなくてはいけない。ところが、いざ探してみると良いペンホルダーというのはなかなかないもので、筆者もかなり苦労して今回紹介する『ユニボール R:E+』にたどり着いた。今回は実際に使用してみて気がついた良い点・気になる点を挙げながらこの製品を紹介していこうと思う。
『ユニボール R:E+』とは?
『ユニボール R:E+』は「三菱鉛筆株式会社」の定番製品である、消せるボールペン『ユニボール R:E』と、“クセになる、なめらかな書き味”で評価を得ている油性ボールペン『ジェットストリーム』を1つにセットしたケース入り3本セットの製品だ。
「三菱鉛筆株式会社」によれば、社会人には消せるボールペンと油性ボールペンを併用している人が多く、またその多くが資料・ノート類と共に持ち歩いていることから、それらのシーンに適した製品を開発した、というのが開発の経緯らしい。
『ユニボール R:E+』の特徴 ₋良い点-
1.専用ケースのデザインがカッコいい
この製品の専用ケースには4色のカラーラインナップ(パールピンク、パールホワイト、ネイビー、ガンメタリック)があり、いずれもつや消し加工のようになっているのでビジネスシーンでも携帯しても悪目立ちすることがない(※今回紹介するのはネイビーのタイプ)。
見様によっては『ジェットストリーム』をモチーフにしているように見えなくもない。本体は若干丸みを帯びているものの、長さの比重が大きいので全体的にはシンプルで洗練された印象を受ける。
2.すぐに取り出すことができる
この製品には専用クリップが付属しており、ケースを手帳やノート、資料等に挟んで携帯することができる。
おかげで何か書き込みたいと思った時にはすぐそばに筆記具があることになり、せっかく思いついたアイデアを書き逃すこともないし、タスクを書き留め忘れてしまうことも少なくなる。よく考えられているのは、専用クリップをケースの定位置に取り付けると、ケースがノート類の上辺からはみ出ないようにデザインされている点。
製品そのもののデザインも大切だが、同じように大切なのはそれを実際に使用する際の見た目だと私は思っている。その点、ノート類と組み合わされた際のデザインにも配慮されている点は高く評価できる。
3.3本のボールペンをコンパクトに携帯できる
冒頭で紹介したように、この製品は2本の『ユニボール R:E』(インク色:オフブラック・ローズレッド)と1本の『ジェットストリーム』(インク色:黒)がセットになっている。いずれも形状は通常の製品とは大きく異なっており、軸はスタイラスペンのような縦一本の形状をしており、長さもかなり短めになっている。
専用ケースから取り出す際は、ケース下部のボタンを押すと「カシャッ」という小気味の良いと音と共に内部で底部が持ち上がり、3本をボールペンの頭部がせり出す仕掛けになっている。
この場合も勢いよくボールペンが飛んで行ってしまうことはないので、その点は安心してもらいたい。いずれにしても、この限られたスペースに3本ものボールペンがよく収納されているものだな、と感心させられる。
『ユニボール R:E+』の特徴 ₋気になる点-
1.長時間筆記するには不向きな形状のボールペン
良い点の3点目の裏返しになるのだが、実際に使ってみて気になったのは長時間の筆記には不向きのボールペンの形状だ。軸が短く、重心も特定の部分に設けられているわけではなく均一に広がっているので、書きづらい印象を受けるのは否めない。特に手の大きい人ほどこの点は気になってくるかもしれない。
手帳にサッとメモ等を書き込む分には問題はないと思うが、このボールペンで1時間、会議のメモを取る、という作業には向かないだろう。あくまで携帯しているノート類への筆記用として割り切ることが大事かもしれない。
2.互いのボールペンが汚れないように注意が必要
実は、私が実際に使用していて起こっている問題がこれである。セットにされている3本のうち、私がメインで使用しているのは『ジェットストリーム』になるのだが、ケースに収納する際に『ユニボール R:E』の白い軸にペン先を当ててしまい汚してしまうことが度々あるのだ。
『ユニボール R:E』というのは軸全体が消し具になった特殊仕様になっているのだが、その反面、ボールペンのインクが付きやすく、しかも軸の色が白いので付いたインクの色が目立ってしまう。もちろんユーザー自身が注意すれば良いのかもしれないが、急いでいる場面ではなかなかそうも言ってられないこともあり悩ましい。
『ユニボール R:E+』を購入するには?
『ユニボール R:E+』は税抜800円で全国の書店・文房具店の他、楽天市場等のオンラインショップでも販売されている。
気になる点はあり今後の改善が期待される製品ではあるが、一方でこの製品はユーザーのニーズを捉えていると思うし、現時点でも他の製品にはない価値を持っているのも確かである。この『ユニボール R:E+』を使いながら、また新しい製品が開発されるのを心待ちにしたいと思う。
■関連情報
https://www.mpuni.co.jp/news/pressrelease/detail/20190607153152.html
text/Wataru KOUCHI