
AI婚活
男性23.4%、女性14.1%。この数字は政府が発表した2015年度の生涯未婚率だ。生涯未婚率とは50歳までに1度も結婚経験のない人の割合で、調査を始めた1990年は男女の平均が約5%だったが、30年で激増した。
こうした未婚者同士の新しい縁結びとして期待されているのが、AI婚活だ。すでにパートナーエージェントなどがAIを導入した婚活支援を開始済み。CCCマーケティングとワントゥーテンの合弁会社Creative1による、身近なTカードを活用する新しいアプローチのサービス「D-AI(出会い)」も、今夏からスタート予定だ。
「男女の出会いを、顔などの見かけではなく、ライフスタイルや志向性といった内面をもとに、AIでマッチングするのが特徴です。その結果、相性のいい相手と出会える機会が増えていくと考えています」(同社の広報担当者)
マッチングの仕組みの詳細は非公開だが、既存のサービスと異なるのは「入会時に登録が必要なTカードなどのデータをもとに、AIが予測した相性のいい相手を紹介する」とのこと。
〝結婚はしたいが相手選びに妥協はしたくない〟人でも、より良い伴侶が見つかるかもしれない。
政府推計の約20年後は男性の約3人に1人、女性の約5人に1人が生涯未婚者に。それに伴う人口の減少や独居高齢者の健康リスクに関する問題をAI婚活で解決できるかも!?
Creative 1が今夏に開始予定の「D-AI」。Tカード情報をもとにAIが相性のいい異性を選ぶ。
「ワクワクメール」のアプリでは、AIによる相性診断をもとに登録者同士を結びつける。
パートナーエージェントはAIとともに過去の成婚データも踏まえ、気が合いそうな候補者を選ぶ。
取材・文/安藤政弘
※生涯未婚者の政府推計のデータは、総務省統計局の国勢調査による。