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妊婦の体重増加抑制と妊娠糖尿病の予防に地中海食が役立つ、ロンドン大学クイーン・メアリー研究

2019.08.18

地中海食は妊婦の体重増加抑制と妊娠糖尿病の予防に有益

肥満や高血圧といった妊娠合併症のリスク因子を持つ妊婦は、野菜や果物、全粒穀物、豆類、ナッツ類、オリーブオイルなどを中心とする地中海食が、妊娠糖尿病や過剰な体重増加の予防に有効であることが、英ロンドン大学クイーン・メアリーのShakila Thangaratinam氏らの研究により示された。

ただし、地中海食により母子の全体的な合併症のリスクが低減するわけではないという。研究結果は、「PLOS Medicine」7月23日オンライン版に掲載された。

今回の研究は、ロンドンおよびバーミンガムの計5カ所の産科病棟で、2014年9月~2016年2月に行われた。対象となったのは、都心部に住み、肥満、慢性高血圧、高トリグリセリド血症のリスク因子を持つ、他民族から成る妊婦1,252人。

研究者たちはこれらの妊婦を、地中海食を摂取する群(593人)と対照群(612人)にランダムに割り付け、地中海食と母子の複合アウトカム(妊娠糖尿病、妊娠高血圧腎症、死産、胎児発育遅延、新生児集中治療室への入院)との関連を調べた。

なお、地中海食摂取群には、ミックスナッツ(30g/日)とエキストラバージンオイル(0.5L/週)を提供し、妊娠18、20、28週時に食事指導を行った。

その結果、地中海食摂取群では対照群に比べ、ナッツ類およびエキストラバージンオリーブオイルの消費量が有意に増加していた。

また、白身肉や魚、豆類の摂取量が増えた一方で、赤身肉やバター、マーガリン、クリームの摂取量は減っていた。

母子の複合アウトカムに有意な低減は認められなかったものの、地中海食摂取群では対照群に比べ、妊娠糖尿病の発症リスクは35%低く、体重増加量も平均1.2kg少なかったことが分かった。

これらの結果からThangaratinam氏らは、「地中海食は、肥満や妊娠前に高血圧や高コレステロールが認められた妊婦に有益である可能性が示された」と結論づけるとともに、「妊娠合併症のリスク因子を持つ妊婦にとって地中海食は、妊娠に伴う体重増加の抑制や妊娠糖尿病の予防に有効な手段となり得ることを示したのは、今回の研究が初めてだ」として研究の意義を強調している。

そして、妊娠糖尿病のリスクがある女性には、妊娠初期の段階で、ナッツ類やオリーブオイル、果物、全粒穀物の摂取量を増やし、動物性脂肪や糖類を控えるといった健康的な食生活を促す必要があると提言している。

一方、今回の論文の共著者で同大学および英ウォーリック大学のBassel Wattar氏は、地中海食がハイリスク妊婦の体重増加や妊娠糖尿病の予防に効果があることや、多様な民族集団にも適応できるかどうかは、これまでの研究では明らかにされていなかったことを指摘し、「今回、都心部に住む、多民族から成る妊娠合併症のハイリスク集団でも、地中海食を取り入れることが可能であり、妊娠に伴う体重増加の抑制や妊娠糖尿病のリスク低減といったベネフィットが得られることが分かった」と話している。

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://journals.plos.org/plosmedicine/article?id=10.1371/journal.pmed.1002857

構成/DIME編集部

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