
今、外国からの旅行者の大きな関心事の一つといえば、東京の夏の暑さ。実際に、東京に限らず日本の各地では、真夏日・猛暑日の観測日数記録を次々に更新している。
また、東京の平均気温はここ100年で3℃以上上昇しており、世界の都市の中でもヒートアイランド化が顕著。では、東京を訪れた外国人に日本の夏はどう感じられているのか。また、どんな点に関心を持ち、何に驚きを感じるのだろう。
今回、ダイキン工業は東京の夏を経験したことがある外国人を対象に「東京の夏に関する意識と実態」を調査。
その結果、9割の外国人が「東京の夏は自国と比較して暑い」と感じていることが判明した。
東京在住の外国人100人に聞く「東京の夏の暑さ」
東京の夏はなぜ暑く感じるのか。
「あなたが東京の夏(屋外)を暑く感じる場合、その理由は何でしょうか」と聞いたところ、ダントツの1位は「湿度が高いため(80%)」。
夏に太平洋からの湿った風が流れ込み、気温だけでなく湿度も高くなる日本の特徴をよく表している。
2位以下に続いたのは、「気温が高いため(56%)」、「地面がアスファルトやコンクリートに覆われているため(28%)」、「夜でも気温が下がらないため(28%)」という回答だった。
この結果はヒートアイランド現象の特徴と合致する結果と言える。都市化が進むことによりアスファルトやコンクリートの地面からの照り返しで温度が上がり、同時に地面や建物がため込んだ熱が放出されないため、夜間の気温が下がりにくく、多くの外国人が暑さを感じているようだ。
また、人間は湿度が高いほど体感温度が高くなり、暑く感じるようになるが、夏の蒸し暑さを定量的に表した指標として「不快指数」というものがある。
気温と湿度から算出される指数だが、夏期の湿度が高い東京は、世界の主要都市と比較しても、かなり不快指数は高いようだ。
出身地域別の回答を見ると、中東・アフリカの方は特に湿度が苦手なよう(湿度が高いため96%)。ヨーロッパの方は夜間の気温が下がらないことで暑さを感じている方が多く見られた(夜でも気温が下がらないため56%)。
気温だけ見ると東京と同等の環境の都市はあるが、暑さを感じる要素が複合的に重なる東京の夏は、世界一過酷とも言えるかもしれない。
調査概要
表題:外国人に聞いた「東京の夏の暑さ」に関する意識調査
調査主体:ダイキン工業
調査実施:マクロミル
調査方法:アンケート調査(インターネット調査による)
調査期間:2014年6月13日(金)~6月27日(金)
調査対象:東京在住1年以上の外国籍の方100名
回答人数:北米、ヨーロッパ、アジア、中東・アフリカ各25人、合計100名
構成/ino