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プロスポーツ界で最も健康で長生きするのは野球選手、米ハーバード大学T.H.チャン公衆衛生大学院研究

2019.08.11

プロスポーツで最も健康で長生きするのは野球選手

アメフトやサッカーと比べると、それほど激しいスポーツには見えない野球の選手が、さまざまなプロスポーツの選手の中で最も健康レベルが高い可能性があることが、米ハーバード大学T.H.チャン公衆衛生大学院のMarc Weisskopf氏らの研究で示された。

メジャーリーグベースボール(MLB)の選手の寿命は米国の一般男性と比べて約24%長く、神経変性疾患や心疾患に罹患した場合の死亡率も、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の選手と比べて低かったという。研究の詳細は「JAMA Internal Medicine」7月22日オンライン版に発表された。

Weisskopf氏らは今回の研究で、1906~2006年にメジャーリーガーとしてデビューした約1万5,000人の野球選手の死亡統計データを分析した。

その結果、米国の一般男性と比べてMLBの選手では、がん、心疾患または脳卒中、呼吸器疾患、糖尿病、自殺を原因とした死亡率が低かった。

具体的には、がんで20%、心疾患または脳卒中で19%、呼吸器疾患で33%、糖尿病で46%、自殺で59%、死亡率が低下していた。また、現役選手として活躍した期間が長い選手はそれ以外の選手と比べ、死亡率が低いことも示された。

この結果についてWeisskopf氏は、「まず思い浮かんだのは、野球選手は他のスポーツ選手に比べ、頭をけがすることが比較的少ないということだ。

このことで、今回の研究結果をある程度は説明できる」と話す。また、「そもそも、プロのスポーツ選手になるような人がもともと健康であることは明白だ。

その後も、プロ選手として活躍できる身体を維持するために、健康につながるさまざまなことをしなければならない」との見方を示し、野球選手が一般男性よりも長生きすることは、それほど驚くべきことではないとしている。

一方、認知症やアルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)といった神経変性疾患による死亡率は、野球選手と一般人口で同程度であった。

しかし、以前の研究に基づけば、こうした神経変性疾患による死亡率はアメフトやサッカーの選手と比べると野球選手で低いことが分かっている。

例えば、NFLの選手はMLBの選手と比べて神経変性疾患による死亡リスクは3倍、心疾患による死亡リスクは2倍であることが明らかにされているという。

この研究はMLBの選手に着目したものではあるが、米レノックス・ヒル病院のRobert Glatter氏は「全ての米国人男性の健康について示唆を与える研究結果だ」と話す。

かつてニューヨーク・ジェッツのチーム医を務めたこともある同氏は、「野球選手が長生きなのは、野球の試合そのものではなく、健康的な食生活や日常的な運動といった生活習慣に起因していると考えられる」と説明。

さらに、MLBの選手では、自殺率が一般の男性に比べてはるかに低かったことをGlatter氏は指摘し、野球のようなチームスポーツでプレーすることの真の価値はその点にあるのではないかと付け加えている。

そして、「家族とのつながりや良好な友人関係の維持といった自殺リスクの低下に関連する社会的要因に加え、身体の健康増進を重視した生活を心掛けている人が野球の現役選手や引退した選手には多いということが、自殺率の低さにつながっている可能性がある」との見方を示している。

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/2738781

構成/DIME編集部

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