
なんとなく身体がダルくて、食欲も沸かない……
この時期、こんな症状が続くようなら、まず真っ先に夏バテを疑うことだろう。
今回、20~60代の男女1042名を対象に、毛細血管の劣化度と夏バテの関係性を探る調査が行われたところ、毛細血管の劣化度が高いと考えられる人ほど、夏バテの症状を感じやすいことが明らかになった。
調査によると、男性の52.2%、女性の72.4%が毛細血管の劣化度「中・高レベル」と、男女とも半数以上が複数の症状を感じていることが分かった。また、夏バテと毛細血管劣化度の関係について調査が行われたところ、毛細血管の劣化症状が多い人ほど、夏バテの症状を強く感じているという傾向が明らかになった。
この結果を踏まえたうえで、以下で、毛細血管の専門家である根来秀行医師によるアドバイスを紹介していく。
夏は毛細血管のダメージに要注意!
毛細血管はすべての血管の99%を占め、身体の中で最も大きな臓器といえる。「人は血管から老化する」と言われ、血管年齢は健康寿命と密接に関係している。
毛細血管は年齢ともに劣化・減少し、20 代に比べ 60代では約4割も減ってしまう。毛細血管が劣化すると、チェック項目にあるように肌や髪の老化、免疫力の低下など、全身の不調として表れてくる。
今回は女性のほうが劣化度が高いという結果になったが、その原因としては、女性のほうが男性よりも筋肉量が少ないため血流が衰えやすいこと、血流を良くする働きを持つ女性ホルモンが加齢とともに減少することによる影響などが考えられる。
また、夏は紫外線や気温の高さにより毛細血管がダメージを受けやすい季節だ。毛細血管が劣化していると、栄養や酸素、ホルモンや免疫物質が全身に行きわたりにくくなるため、だるさや冷え、食欲不振など、夏バテの症状が深刻化しやすくなる。
日中はしっかり運動して交感神経を活発にし、それによって夜は副交感神経が働きやすくすることで、自律神経のバランスが整う。それは毛細血管の劣化を防ぐことにつながり、夏バテ解消にもとても役立つ。
こちらの記事も読まれています