
きゅうり、オクラ、ナス、ゴーヤなどの夏野菜が美味しい季節だ。料理初心者は、ぜひこれらの野菜の下処理を覚えておこう。そのやり方や効果を紹介する。
きゅうり「板ずり」
きゅうりには表面にイボがあるものだが、このイボをとる下処理がある。
●「板ずり」のやり方
水でサッと洗ったきゅうりに塩をまぶし、まな板の上でゴロゴロと転がす。塩はきゅうり1本につき小さじ2分の1~小さじ1程度でよい。
イボが取れるだけでなく、緑色が鮮やかになったり、表面の細胞が壊れることから、きゅうりから余分な水分と青臭さが抜けて、調理すると味のしみ込みがよくなったり味がぼやけるのを防いだりすることができる。
また、きゅうりには「塩もみ」という下処理もある。これは、水分の多いきゅうりから、塩によって水分を出し、料理の味を損なわないようにするために行われる。熱湯でサッとゆでてから塩もみする場合もある。
オクラ「ヘタの下処理」「うぶ毛取り」
オクラは、ゆでる前にヘタやガク、うぶ毛を取り除く下処理方法がある。
●「ヘタの下処理」のやり方
ヘタの周りにある硬い部分を、包丁で面取りするように削りとる。軸の硬い部分も切り落とす。
●「うぶ毛取り」のやり方
オクラをサッと水洗いし、塩をまぶして指でやさしくこする。きゅうりと同様、まな板の上で転がす「板ずり」でも良い。うぶ毛が取れれば、表面がなめらかになり、口当たりが良くなる。
ナス「ガクとヘタ取り」「アク抜き」
ナスは、ガクとヘタを取り、アクを抜く下処理がある。
●「ガク取り」のやり方
包丁で、ヘタとガクの境目に切り目を入れたら、ガクの長い部分を切り取る。
●「ヘタ取り」のやり方
ガクを取ったら、むきだしになるヘタを取る。包丁で、鉛筆をけずるように削るとうまく取り除ける。新鮮なほど鋭いトゲがあるので、気を付けて行おう。
●「アク抜き」のやり方
ナスは調理法に合わせて切ったら、すぐに水にさらす。そして調理の直前に水気を切ると変色を防げる。
また、炒めたり、揚げたりする場合は、ペーパータオルなどで水気をふき取る。
水にさらす以外に、なすを切ったらバットなどに並べ、塩をかけてしばらく置いて、水分とアクを出す。ペーパータオルなどで水気を拭き取ってから調理に使おう。