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NBA八村塁選手に学ぶ「聞き手視点」のスピーチで国際人としてブレイクスルーするヒント

2019.08.05

第6回 「相手を動かす」異文化コミュニケーション術【全6回】

リップシャッツ信元夏代
アスパイア・インテリジェンス代表
ブレイクスルー・スピーキング代表
新著『20字に削ぎ落とせ ワンビッグメッセージで相手を動かす』が7月5日の発売1週間前から、アマゾンのビジネス新書で1位にランクイン!

スピーチ・プレゼンの主役はあなたではない

最近、八村塁選手がNBAにドラフト指名され、話題になりました。

スポーツ選手は記者会見など、人前で話す機会が多いものですが、八村選手の記者会見では、決してスピーチ上手ではないものの、光っていた点がひとつありました。

それは、ブレイクスルーメソッドで、「聞き手視点」と呼んでいるものです。

スピーチ・プレゼンだと、つい、「私が伝えたいポイント」を「自分視点」で一方的に語るイメージを持つ方もいるかもしれませんが、実は、スピーチ・プレゼンの主役は話し手ではなく、聞き手です。話し手は、聞き手が持ち帰る大切なメッセージを導くガイド役であり、「聞き手視点」を備えるのが、日本人同士はもとより、異文化など価値観が異なる相手に対しても、相手を動かすことのできるスピーチの基盤となります。

ところがこれが、簡単なようで意外と難しいものです。

7月5日に発売されてからアマゾンのビジネス新書やプレゼンテーション・ギフトのカテゴリーなどで1位にランクインした、『20字に削ぎ落とせ ワンビッグメッセージで相手を動かす』(アマゾンリンクを張る)から、抜粋してご紹介しましょう。

「自分視点」から「聞き手視点」に変えることで、3億円の投資を得たケースです。

オレオレスピーチから脱却せよ

「これだけうちの強みをアピールしているのに、なにがいけないのかわかりません」

そう相談してきたのは、実業家のオカダさんでした。

オカダさんは日本にさまざまなロシア製品を輸出入していて、ビジネスは多岐にわたり、中古自動車からロシアの食品、伝統産品まで幅広く取りあつかう商社を経営しています。

まさによろず問屋のように、ニーズに合わせて事業を拡張してきたのです。

そしてアメリカ市場へと事業拡大すべく、在庫購入や倉庫、物流、ITシステムなどに投資する必要があり、投資家を募ることにしました。

ところがベンチャーキャピタル数社にプレゼンをしてみたところ、ことごとく断られ、弊社にコンサルを依頼したのでした。

そのプレゼン資料を見たところ、ある大きなパターンがあることに気づきました。皆さんも考えてみてください。

元のプレゼン:
「自分の豊かな事業経験」
「各事業分野に精通している広い専門知識」
「経営者としての手腕」
「自分が導く、事業の明るい見通し」

このように、起業家である自分自身のアピールを存分に行って、先方に信頼感を与えようとする投資家プレゼンでした。

皆さんには、どんなパターンが見られますか?

私がすぐに気づいたパターンとは、すべてのメッセージが自分視点で組み立てられている、という点でした。プレゼンやスピーチでは、話し手が言いたいことを主張するというイメージがありますし、会議でも自分では決して、そのつもりではないのに、気づかないうちに、「自分はこのように成功した」「自分にはこんな強みがある」と、「自分視点」なスピーチになってしまっているケースが多々あります。これを私は「オレオレスピーチ」と呼んでいます。

しかし、よい語り手とは、「聞き手」視点で話ができる人であって「オレが主役」ではありません。

常に「聞き手が求めているものはなんだろうか?」という聞き手視点に立って考えましょう。

オカダさんが伝えていたのは、「私の経験」「私の知識」「これから私がやっていきたいこと」などなど、すべてが「自分視点」のプレゼンだったのです。

このプレゼンは投資を得るのが目的ですから、「聞き手」にとっての利益を示さなくてはなりません。

そこで、次のように「聞き手視点」に転換しました。

改善例:
「私の事業に投資すると、市場にどういう利益を提供できるのか」

というプレゼンに練り直しました。

事業範囲が広かったので、すべての事業に共通していえる価値として、

「ニッチなニーズを埋める物品調達の専門家」(19字)

というメッセージを打ち出すことにしました。

こうして練り直したプレゼンを、オカダ氏が投資家にプレゼンしたところ、みごとに3億円の投資を得ることができたのです。

事業内容や提案内容が変わったわけではなく、「聞き手視点」にシフトしたことで、3億円のディールが獲得できたわけです。
スピーチやプレゼンは、あくまで「聞き手が主役」。

「聞き手視点」にたって話すことで、相手の心と頭を動かすことができるのです。

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