
■連載/文具ソムリエール菅 未里の「誘惑文具」
Q:友人が出産します。出産祝いにちょっと面白いのし袋を探しているんですが、何かありませんか?
A:出産祝いは悩みますよね。物か、お金か……。相手が何を欲しがっているのかを察するのは簡単ではありませんから、お金のほうが無難ではあります。でも、のし袋に入れてお金を渡しても、すぐに捨てられてしまうのはもったいないですよね。
そこで、「使えるのし袋」はどうでしょう。エヌビーの「ポーチ金封」です。
「金封」とはお金を入れる袋のことです。まあのし袋に近いのですが、厳密には「のし」がついていないとのし袋とは呼べないので、これはあくまで金封ですね。
さて、この商品ですが、よく見てください。金封全体がポーチになっているのがわかりますか?
お祝いを渡すときは、付属する中袋にお金を入れ、それをポーチに入れます。まあ、普通の金封と一緒です。
すると、受け取った側はお金を頂いた後も金封をポーチとして使えるというわけです。金封は安くはありませんから、捨てる側も胸が痛むものです。しかし、これがあれば心配いりません。ばんそうこうや子供向け歯ブラシなど、育児道具を入れてもいいですね。
ところで、長らく、金封の値段は中身の100分の1が相場とされてきました。すると金封ポーチは1000円(税別)なので、10万円ものお金を入れなければいけないことになりますが、大丈夫。最近はこの習慣は変わってきていますのでご安心を。
文/菅未里
構成/佐藤喬
撮影/干川 修