
アップルは7月9日、スマートスピーカー「HomePod」を今夏に日本で発売すると発表した。
HomePodの他地域での発売から1年以上遅れて、日本に投入される形だ。
このHomePodは、私達の暮らしをどう変えてくれるのだろうか。
AIアシスタントを搭載したスピーカー
スマートスピーカーとは、通常のスピーカーにAIアシスタントを搭載し、話しかけることでさまざまな操作ができる製品だ。同様の製品は米グーグルやアマゾン、それに国内メーカーからも独自製品が発売されている。
そして、HomePodに搭載されているのはアップル独自のAIアシスタント「Siri」だ。すでにiPhoneやiPad、それにMacにも搭載されているSiriがユーザーの声を検知し、音楽を再生したり、天気予報やニュースを聞いたり、さらにはランプなどのスマート家電の操作ができる。
また、オーディオ再生機能にこだわっているのもHomePodの特徴だ。円筒形の本体には7つのツィーターとウーファーが搭載され、迫力の低音再生が可能。さらに、6つのマイクによるマイクロホンアレイの搭載により、人の声を正確に聞き取れるだけでなく、部屋の形にあわせて再生特性をカスタムしてくれる。
ライバルのひしめく市場へ
それでは、他社スマートスピーカーと比べて、HomePodが優れて優れている点はどこだろうか?
現在、スマートスピーカーは1万円未満から1万円台半ばで買える、小型かつ廉価な製品が主流となっている。一方で高音質さをアピールした高級モデルもリリースされているのだが、こちらは残念ながら主流となっていない。国内では3万2800円で発売されるHomePodが、スマートスピーカー市場で受け入れられるかどうかは未知数だ。
また、他社サービスとの連携にも課題が残る。他のスピーカーはサードパーティーが開発した機能を追加し、利用できるサービスをますます増やしているのにたいし、HomePodでは基本的にAppleが用意した機能やサービスのみが利用できる。例えば、人気のストリーミングサービス「Spotify」がHomePodでは視聴できないのは、音楽好きにとっては興ざめだろう。