
最新のiPhone XSやiPad、一部のSurfaceが対応しているeSIM。eSIMとは組み込み型(embedded)SIMのことで、通信するために必要な情報(プロファイル)をダウンロードすることで通信サービスを利用できるようにする技術です。プラスチックのSIMカードを入手したり差し替えたりする手間が不要で、手軽に通信サービスを契約できることが魅力です。
ただ、eSIMに対応したサービスを提供しているのは、これまで海外の企業ばかりでした。そこに、格安スマホの「IIJmio」を展開しているインターネットイニシアティブ(IIJ)が、日本国内で初めて個人向けのeSIM対応データ通信サービス「IIJmio モバイルサービス ライトスタートプラン(eSIMベータ版)」を2019年7月18日から始めました。NTTドコモの回線を使ったデータ通信専用のプランで、月額1520円で6GBまで使えます。なお、8月28日までに申し込んだ人全員に、割引やデータ通信量がプレゼントされるキャンペーンも行われています。
手続きは簡単! でもQRコードを表示するPCやタブレットが必要
申し込みはIIJmioのeSIM用専用サイト(https://www.iijmio.jp/hdd/esim/)から。指示に従って契約手続きするとアクティベーションコード(QRコード)が表示されるので、eSIM搭載端末でバーコードを読み取ってプロファイルをダウンロードします。以下からiPhoneでeSIMを利用する場合の設定手順を紹介しますが、ここでは紙に印刷されたお試し用のQRコードを読み取っています。実際にiPhoneでサービスを利用するには、PCやタブレットなどでIIJmioのサイトにアクセスして契約を済ませ、QRコードを表示し、Wi-Fiなどのネットワークに接続したSIMロックフリー(SIMロック解除済み)iPhoneでQRコードを読み取ることになります。
なお、お試しサービスを使った限りでは、iPhone単体でのデータ通信はプロファイルをダウンロードするだけで大丈夫でしたが、テザリングをするにはAPNの手入力が必要でした。
「設定」→「モバイル通信」とアクセスし、「モバイル通信プランを追加」をタップする。
カメラが起動するので、IIJmioの手続きで表示されたQRコードを読み取る(写真はお試し版)。
プロファイルがダウンロードされる。「モバイル通信プランを追加」をタップする。
「モバイル通信プランの名称」の画面で「副回線」になっているのが新たに契約したIIJmioのeSIMプラン。このまま「続ける」をタップしてもいいが、副回線をタップして分かりやすい名称を付けることもできる。
手続き中に「保証されていないモバイル通信プラン」の注意書きが表示されるが「OK」をタップ。
「カスタム名称」に好みの名称を入力。ここでは「IIJmio eSIM」とした。
手続きを進めると「デフォルト回線」の選択画面に。IIJmioのeSIMプランはデータ通信専用なので、一番下の「モバイルデータ通信にのみ使用」を選択する。これでひとまず手続きは完了。
コントロールセンターで「IIJ」の表示が確認されていればOK。Wi-Fiをオフにしてブラウザなどを起動し、インターネットに接続できるか確認しておく。
テザリングを利用する場合は、「設定」→「モバイル通信」でIIJmioのeSIMプランを選び、「モバイルデータ通信ネットワーク」の画面でAPNの情報を手入力する。APNの情報はIIJmioのウェブサイトで確認できる。