
米アップルは7月9日、新モデルのラップトップとなる新型MacBook Airと新型13インチMacBook Proを発表した。
それと同時に、2機種のMacBookがラインナップから姿を消している。
アップルはどのような意図で、今回の新モデルを発表したのかを探ってみよう。
軽量ラップトップは1モデルに
今回のアップデートの中心となったのは、エントリーモデルのMacBook Airだ。13インチの高解像度なRetinaディスプレイは、TrueToneテクノロジーを採用。これにより、オフィスのような寒色の照明下では画面の色温度を上げ、一方白熱灯のような暖色の照明下では色温度を下げることで、より自然な表示を可能にしている。
また、内部スペック的にも第8世代のデュアルコアプロセッサを採用することで、処理速度が向上。ネットサーフィンや動画視聴のような普段使いから、画像のレタッチや軽い動画編集まで十分こなせる性能となっている。さらに、今年秋にリリースされる新OS「Catalina」にも無償でアップグレードできる。
また、本体価格が11万9800円からと値下げされたのも嬉しい。近年はMacBook Airを含めたMacBookシリーズの値段がじわじわと上がっていたのだが、今回のMacBook Airは学生が買う最初のMacとしても最適な位置づけがなされている。
全モデルでTouch Barを採用したMacBook Pro
13インチMacBook Proで注目したいのは、エントリーモデルでもキーボード上部のタッチ操作ができるツールバーこと「Touch Bar」が採用されたことだ。ここには、アプリケーションにあわせて異なるファンクションキーが表示され、より直感的な作業が可能となる。
その他にも、Touch Barの右側には指紋認証機能「Touch ID」が搭載されている。これにより、ロック解除やウェブサイトへのログインなどが、指先でのタッチ操作だけで実現できる。また先述のTrue Toneテクノロジー対応のRetinaディスプレイや、Apple T2 Securityチップを搭載するなど、ハイエンドモデルに引けを取らない仕様に強化された。
ただし気をつけたいのは、このTouch Barの存在は賛否がわかれる…というのはマイルドな言い方で、実際にはその評判は芳しくない。これは、2016年から採用が始まったのにもかかわらず対応アプリケーションがあまり増えていないこと、そして物理キーではなくタッチセンサーであるため、確実にキーを押している感覚が得られない、などが主な理由だ。もし、初めてTouch Bar付きのMacBook Proを購入する場合には、直営店などでその操作感を試した方がいいだろう。