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2019.07.12

今の時期こそ要注意!専門家に聞くキッチンのカビ対策のポイント

日本は一年を通じて湿度が高い。総務省統計局の「社会生活統計指標」によると、全都道府県の一年を通じた平均湿度(2017年)は69%で、47都道府県のうち、半数を超える24府県で70%を超え、まさに「多湿列島」と言える。

環境生物学の専門家で住宅におけるカビ研究の第一人者であるエフシージー総合研究所 取締役の川上裕司農学博士は、「カビが発生する条件は、湿度が高く(80%R.H.以上)、養分が豊富なこと。キッチンまわりは特に注意を払わなければならない」と警鐘を鳴らしている。

多湿列島ニッポンは「カビの楽園」

では、どのようにカビ発生を防げばいいのか、川上博士に聞いてみた。

エフシージー総合研究所 川上裕司農学博士

川上博士は、「カビの発生原因で大きいのはまず湿度。80%を超えると繁殖のスピードを加速させる」と指摘。住宅の気密性が高くなっている分、換気を意識して風通しをよくするのが基本的なカビ対策となる。

その次に大切なことは、カビを繁殖させない工夫だ。キッチンまわりからカビを完全に排除することはできない。川上博士は「そもそも、醤油やみそなどの食品発酵に有益な麹菌などもカビの一種であり、生鮮野菜や果実にも必ずカビの胞子は付いているので、発芽して繁殖しないようにすることがポイント。ナス・キュウリ・トマトなどは買ってきたら収納する前に洗って汚れを取り除いておくことが大事。また、調理する際に、食材や調味料が飛び散ったりしたときには、気付いた時点で拭き取っておくという日常的な掃除がとても大切」と話す。

「目に見える部分はサッと掃除ができるので、少し意識すればカビ対策になるが、怖いのはキッチンの『見えない部分』」と川上博士は指摘した。「流し台の下は昔からカビの発生が多い場所。昔は開き扉式で、調味料のボトルなどを直接置いていたのでカビが発生しやすかったが、扉を開ければ被害を見つけやすい面もありました。今は引出し式が多いので、収納部分だけ気を取られていて、その奥のキャビネットがどうなっているか見えにくくなっています」と話す。

引出し式(左)と開き扉式(右)

キャビネット自体は食材が入り込みにくい場所だが、万が一入ってしまった場合は気が付きにくく、掃除もしにくいので、いつの間にかカビが生えてしまう恐れがある。「掃除がしにくい場所では、どのような素材でキッチンが作られているか知っておいた方がいい」と川上博士はアドバイス。

キャビネットがステンレス製のキッチン

そこで、ステンレスキャビネットキッチンを主力商品とするクリナップのキャビネットに使われているステンレスと木材を用意し、材質試験を行った。試験方法はJIS(日本工業規格)のJIS Z 2911カビ抵抗性試験準拠法で行い、ステンレスと木材に滴下したカビ胞子懸濁液から発芽・繁殖したカビの発育度合を比較。

左:写真1、右:写真2

4週間後の試験結果では、ステンレス製はカビ胞子が発芽したが、表面で止まった状況が観察され(写真1)、一方、木材では、発芽したカビ胞子が内部へ侵入している状況が観察できた(写真2)。また、木材の方が発育が早くなる傾向が見られる。これにより、ステンレスと比べて木材は試験菌液が染みこみやすく、菌糸が木材内部へ侵入しやすいことが示唆された。

ステンレスキャビネットはカビが発育しにくいことが分かったが、万が一発育を発見しても金属なので拭き取ってしまえることも魅力的だ。キッチンのカビ対策は日常的な換気と拭き掃除に加えて、キャビネット素材を知ることが重要。

簡単に買い換えることができないキッチンだからこそ、一度キャビネット素材について考えてみるのもいいかもしれない。

関連情報/http://cleanup.jp/kitchen/stediasp/
構成/ino

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