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2019.07.02

中小企業への入社に慎重にならざるを得ない2つの理由

■連載/あるあるビジネス処方箋

 前回に引き続き、正社員が100人以下で、創業15年以上の会社について考えたい。特に採用や定着、育成をテーマとする。以下に挙げたのは、JR中央線の某駅周辺の4つの不動産会社(主に賃貸物件や駐車場の管理を扱い、創業15年以上)の正社員数と退職者数だ。

 正社員数(括弧内)は2013年12月〜14年4月にかけてのもので、退職者数(アンダーラインを引いた)は14年4月から現在に至るまでの総数である。たとえば、A社でいえば、14年4月に5人の社員がいて、その後、全員が退職したことを意味する。4社とも退職者は全員が35歳以下で、男性が7割、女性は3割。

A社:5人(5人)
B社:11人(19人)
C社:2人(30人いたが、2018年、倒産ため、全員が離職)
D社:5人(6人)

 これらの数字は、13年12月から14年4月及び最近2年にそれぞれの社長、役員、店長などから直接聞いたものだ。私は14年4月に事務所を転居したのだが、それより約半年前から物件探しのために4社に頻繁に出入りした。多い場合は、1ヵ月で10回程になる。社長、役員、店長と話すようになり、社内の実態を聞いた。

 結論からいえば、いずれも離職率が高い。A社やD社のように、ほぼ全員が退職した場合もある。4〜5年でここまで大量に辞めるのは会社のあり方に相当に大きな問題があるはずだ。個々が辞めた理由を正確に把握できていないが、当時、気がついたことを紹介したい。

1:入社の難易度が低い

 正社員の採用試験のハードルが概して低い。2013年より前の10年以上にわたり、新卒(大卒や専門学校卒)の採用試験は行っていなかった。「欠員補充」の意味合いで年に数回、中途採用試験を行う。14年から現在までは好景気の影響もあり、2社が新卒採用を毎年している。エントリー者が15人程で、うち1∼2人を雇う。学生の在籍大学の入学難易度はほぼすべてが大手予備校の偏差値で60以下。

 14年4月以降の退職者の9割は、大卒と専門学校卒。そのほとんどが、いわゆる「第2新卒」で入社。前職で2∼3年働き、中途採用試験を受けた。異業種からエントリーしてきたほうが多い。飲食や小売、介護、運送WEB系のフリーランスなどで、不動産業界からの転職者は2〜3人。

 おそらく、20〜30代の社員の離職率が高く、次々と辞めていくので、それを補う人材を雇い続けてきたのだろう。人材の質において様々な意味で疑問符がつくような人も雇っているはずだ。飲食店や小売店から突然、不動産業界に移る。そこに明確な考えや強い意志があったのかどうか。何か解せない思いになるが、特に正社員100人以下で、創業15年以上の会社では3社に1社の割合で頻繁に起きている現象に見える。

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