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2019.07.07

ビジネスマンなら知っておきたい「会社四季報」の見方、読み方、活用法【後編】

キャビネットに並んでいたり、上司のデスクに置いてあったりと、会社で一度は目にしたことがある『会社四季報』(東洋経済新報社発行)。名前は知っているけれど、中身についてはよく知らないという人も多いのでは?そこでその読み方や活用方法を2回に分けて紹介する。2回目の今回は、ビジネスパーソンのバイブルとも言える『会社四季報』をどのように活用すればいいかについて紹介しよう。

前編はこちら https://dime.jp/genre/732620/

6月18日に発行した『会社四季報』夏号2200円。

全上場企業を掲載する投資家のバイブル『会社四季報』

1936年(昭和11年)6月に創刊し、日本の上場企業の情報を全て掲載している『会社四季報』。「このような本は世界的にも珍しい」と、三井住友DSアセットマネジメントの木村忠央氏。

「日本の上場企業は3700くらいあるんですよ。それが全部1冊にまとまっていて、業績推移や財務状況、株主が誰かなど、投資する上で知りたい情報が全て入っています。しかも3ヵ月ごとに最新情報になるんです。これが素晴らしい!」と、その魅力を力説する。

三井住友DSアセットマネジメント 株式運用第一部 シニアファンドマネージャー 木村忠央氏。

ファンドマネージャーという職業柄、『会社四季報』に馴染みがあるものの、木村氏の場合は仕事を超えて『会社四季報』を愛するファン。同じ号を3冊所有し、会社と自宅、自宅の水場用(お風呂やトイレ)に配置。繰り返し読み返すと言う。いったいどんな観点から、何度も読むのだろうか。

「普通、『会社四季報』は辞書的に利用すると思うのですが、私の場合は小説のように、最初から最後まできっちり読んでいます。そうやって目を通すと、その情報を執筆した記者の勢いを感じる箇所に出会います。例えば、今期と来期の業績予想が今の倍以上になっている部分。この記者が取材している中で、このような業績予想を入れたくなる何かがあったんでしょう。そこで業績の予想記事を読んでみると、〝脱プラスチック〟、〝RPA(業務自動化)〟、〝キャッシュレス化〟など、今、注目されているキーワードが書かれているんです。なるほど、このような観点から業績アップを考えたんだな。でも、このキーワードを他の企業でも見た気がすると、次はそのキーワードにフォーカスして読んでみるんです。すると時代のトレンドが見えてきます」と木村氏。

今期と来期の業績予想の一例。

業績の予想記事の一例。

「大きな企業なら新しい取り組みはニュースになりますが、小さな企業の場合はそうはいきません。これから大きくなる企業や株が値上がりする企業は、意外とこういうところに存在しているものなんです。正直、『会社四季報』に載っている予想が当たるか、外れるかは問題ではありません。記者が感じた何かを受け取り、自分でも調べてみて、投資するほどの魅力があるかどうかを判断していきます。社内にも『会社四季報』ファンが何人かいるので、最新刊の感想を雑談するのですが、それぞれ感動のポイントが違うんです。じゃあ、次はその観点でも読んでみようとなります。そうやって『会社四季報』を読み込んでいると、新聞を読んだり、ニュースを聞いたりした時に、瞬発力が付いてきます。仮に情報に会社名が入っていなくても、この話はあの会社に関係があるんじゃないかなと気付くことができるんです」。

企業に投資するために企業をよく知る

「私が運用している『三井住友・中小型株ファンド』の投資対象は、上場企業のうち約3600銘柄あります。そこからどんどんふるいにかけていって、投資する銘柄を選んでいきます。どんな銘柄に投資するか選ぶプロセスは人それぞれ。今ではネットで検索すれば、おすすめの銘柄がいろいろなウェブサイトで紹介されています。なぜ推奨されているか、その理由も書いています。それを読んだだけで投資する個人投資家もいるかもしれません。ただ、人気のある聞こえのいい企業ばかりに注目して、深く考えずに投資しているとしたら、非常に残念ですね。みんな流行の銘柄ばかりで画一的。でもみんなが知らないところをカバーしてくれるのが『会社四季報』なんです。これからこの会社は伸びるかもしれない。そういうキーワードに気付いてニヤニヤ笑うというのが『会社四季報』の楽しみです」と木村氏は語る。

上部に向けて貼っている付せんは仕事用。横向きは、以前から気になっている企業に貼っている。

いつでも貼れるよう、裏表紙に付せんをセットする。

投資で活用するのもいいが、趣味としてでも読み込んでいくと、いろいろな情報がリンクして、その発見に感動を与えてくれる。どこにどう注目するかで、また新たな見解が見えてくる。そんな『会社四季報』は、ビジネスマンの大切な情報源。「自分で考えて、納得して投資して欲しいと思いますね」。

取材・文/綿谷禎子

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