キャリア教育が必要だと考えている親ほど、子供の将来を不安に思う傾向
子供の将来に関して気になったり不安に思うことがあるか尋ねる調査が行われたところ、全体計では「ある」が65.5%、「ない」が34.5%となった。学校種別でみると、中学生の親の方が、小学生の親より子供の将来に関して不安なことが「ある」の回答割合が6.4ポイント高くなっている。
Q.子供の将来に関して不安なこと
これを「現時点でのキャリア教育の必要性」との関係でみると、キャリア教育が「必要である」と回答した者ほど、子供の将来に関して不安が「ある」の回答割合が高くなっている。
具体的には、小学生の親が68.5%、中学生の親が74.8%で、同じ学校種別でキャリア教育が「必要ではない」と回答した者と比べると、それぞれ13.6ポイント、16.8ポイント高い。また、キャリア教育は「必要ではない」と回答した親でも、過半数が子供の将来に関して不安が「ある」と回答していた。自由回答には、AIの普及や急変する社会において、親として将来子供がどのような仕事に就いたら良いのか不安に思う回答がみられた。
<自由回答の一部>
・どんな仕事が将来もあって、どんな仕事が将来なくなっていくのかが定かでないのでキャリア教育に困る。今はいろんな仕事が世の中にはあるんだということを知っておいてほしい。 47歳父親/小3 女子)
・急変する社会情勢や外国人労働者といったボーダレスな環境で生き残っていけるかどうか。 47歳父親/小6 男子)
・AIの普及や終身雇用制ではなくなってきて、どんな仕事に就けば生き残っていけるかを模索している。親としてどのような助言が適切か気になる 。 39歳母親/小4 男子)
キャリア教育として意識して行っていることは「ない」家庭が90.1%
子供が将来より充実して働くために、現時点で子供に対するキャリア教育は「必要である」と回答した者に、キャリア教育として家庭で意識して行っていることはあるか尋ねる調査が行われた。その結果、「ある」という回答は、全体計で9.9%、小学生の親で10.4%、中学生の親で9.1%だった。
Q.キャリア教育として、家庭で意識して行っていることはあるか
子供に夏休みを利用して何か経験させたいという理想はあるものの、実際にはできておらず、理想と現実には53.5ポイントの乖離がある
子供が将来より充実して働くために、夏休みを利用して何か体験や経験をさせたほうが良いと思うか尋ねる調査が行われた。
「夏休みを利用して何か体験や経験をさせたほうが良いと思う・計(どちらかと言えばを含む)」という回答は、全体計で81.8%、学校種別でみても、小学生の親で81.4%、中学生の親で82.6%と8割を超えていた。
一方、子供が将来より充実して働くために、実際に夏休みを利用して何か体験や経験をさせたことがあるかを尋ねる調査が行われたところ、「ある」は全体計で28.3%だった。学校種別でみてもあまり傾向は変わらない。子供が将来より充実して働くために、夏休みを利用して何か体験や経験をさせたほうが良いと考えつつも、実際に子供に体験や経験をさせた親は3割程度しかいなかった。
Q.子供が将来より充実して働くために夏休みに何か経験させたほうが良いと思うか
約80%の親が夏休みに、身の回りの大人の働く姿にふれさせたいと回答
夏休みの宿題の自由研究として、「身の回りの大人の働く姿にふれるような課題があれば子供に参加させたいかを尋ねる調査が行われたところ、「参加させたい(どちらかと言えば含む/以下同)」が77.9%、「参加させたくない(どちらかと言えば含む/以下同)が22.1%となった。「参加させたい」を学齢別にみると、「小1-3」で78.4%、「小4-6」で78.9%、「中1-3」で76.5%となっていた。
Q.夏休みの宿題の「自由研究」として、「身の回りの大人の働く姿にふれるような課題」への参加意向
出典元:株式会社アイデム
構成/こじへい
こちらの記事も読まれています