
昨今、女性や中途採用、契約派遣社員、外国人といった幅広い人たちとチームを組み、協働することは当たり前になってきている。これからのチームのコミュニケーションは、「あ・うん」の呼吸では成り立たないことから、相互理解や心理的安全を重視することが大事だと、株式会社リンクアンドモチベーション取締役でモチベーションエンジニアの麻野耕司さんは言う。具体的なポイントを聞いた。
多くのチームが「どうせ・しょせん・やっぱり」と思わせる場になっている!
麻野さんは、多くのチームはコミュニケーションの「場」として、ある課題があると言う。
「チームとして活動しているとさまざまな壁にぶつかりますが、その際、チームとして有効な解決策を立案し、実行して乗り越えていきます。そのためには、メンバー自らが抱えている問題やアイデアをチームとして共有しなければなりません。しかし、多くのチームで、それを『場』が阻害してしまっているのです。『どうせ、しょせん、やっぱり、この場では言っても無駄だ』という感情をメンバーに対して抱かせてしまっているのです」
重要なのは「心理的安全」の醸成
この「どうせ、しょせん、やっぱり」というネガティブな感情を排除し、チームメンバーの積極的な発言や行動を引き出すために重要なのが、「心理的安全」という考え方なのだという。
「昨今では、Googleがこの心理的安全を重視した組織運営に取り組んでいることで注目されています。チームに心理的安全を醸成し、問題を共有・解決するための積極的な発言、行動を引き出すことが重要になります」