
スマートフォンで業界に続き、ラップトップにも2画面や折りたたみディスプレイの波が訪れようとしている。
中国レノボやインテルは意欲的な折りたたみ、あるいは2画面ラップトップを公開した。一方、その実用化には超えなければならないハードルもあるようだ。
これらの新しい形状のプロダクトは、ラップトップの姿を変えることができるのだろうか?
折りたたみディスプレイがPCにもやってくる?
今年5月、レノボは折りたたみラップトップのプロトタイプを発表した。ラップトップが折りたたんで閉じられるのは当たり前ともいえるが、この製品では「折りたたみディスプレイ」を搭載することで、つなぎ目のない大型ディスプレイを実現してる。
さらに、このプロトタイプは本体をほぼ360度まで開くことで、前後にディスプレイを搭載したタブレットとしても利用できる。また本体にはスタイラスが搭載され、画面に直接メモやイラストを書き込むことも可能だ。レノボはこのタブレットをThinkPad X1シリーズとして、2020年に投入すると明言している。
しかし、同じくPC大手の米デルは、このような折りたたみディスプレイ搭載ラップトップの投入は時期尚早だと表明している。その理由として、薄型の本体では高性能なプロセッサや十分な容量のバッテリーが搭載できないこと、そして快適に入力できるソフトウェアキーボードがまだ開発されていないことをあげている。
新たなフォームファクタを提案したインテル
一方、米インテルは興味深い2画面ラップトップのコンセプトを公開した。「Honeycomb Glacier」と名付けられたこのデバイスは、大小2画面と2つのヒンジを搭載したラップトップだ。
2つのヒンジを折り曲げることで、ラップトップのメイン画面は目の前に高く、そしてその下にサブディスプレイが移動する。これにより、目線が高く保たれユーザーの姿勢の維持に役立つ。さらに、セカンドディスプレイは画像編集アプリのパレット置き場や、ゲームツールの表示スペースとして役立つことだろう。
なおインテルはプロセッサを含め、パソコン用のさまざまなパーツを供給しているが、自社ではラップトップ製品を製造していない。このプロトタイプも市場投入を予定したものというよりも、ラップトップ業界へのアイディアの提示といった意味で用意されたのだろう。