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2019.06.21

シャープが第5世代のIGZOを開発、モバイルから大型パネルまで量産化に成功

シャープは、2012年3月に世界で初めてディスプレイを駆動するTFT(薄膜トランジスタ)として酸化物半導体IGZOを用いた液晶パネル(※3)の量産化に成功。その後も改良を重ね、第5世代IGZO(以下、IGZO5)を開発した。

よりなめらかな表示と低消費電力化が可能に

80V型8Kチューナー内蔵液晶テレビ(昨年11月発売)向けに加え、中小型液晶モジュールの量産技術の開発を完了し、モバイルから大型パネルサイズまでをカバーするIGZO5の幅広いラインアップ展開が可能となった。

開発したIGZO5は、製膜などのプロセス条件の工夫により、液晶パネルの駆動性能を左右する電子移動度を約1.5倍(前世代IGZO比(※4))に向上。大型ディスプレイの駆動用TFTとして一般的なアモルファスシリコンの約30倍の電子移動度を実現した。

8Kなど高精細の中~大型ディスプレイや超高精細モバイルディスプレイを高速駆動(120Hz以上)することで、低消費電力でもなめらかな表示を可能。また、電子移動度の高さからTFTサイズの小型化が可能となり、ディスプレイの輝度向上に寄与するとともに、周辺回路のサイズダウンによる超狭額縁化や、タッチパネルなどのセンサ機能の搭載などが容易になる。

さらに、低消費電力や大画面化が可能となる点で有機ELディスプレイの駆動用TFTとしても非常に適しており、今後、有機ELディスプレイの展開に寄与することが見込まれる。

同社は、2012年にIGZOを用いた液晶パネルをスマートフォンに搭載して以降、IGZOの特長である電子移動度の高さやトランジスタ駆動時のリーク電流(※5)の少なさなどを最大限に活かし、タブレット、PC、モニター、大型8Kテレビ、車載ディスプレイなどの様々なアプリケーションに展開してきた。

IGZO技術は、8Kや5Gの普及に伴い送受信される高速大容量データを高品位で表示することを可能とし、当社が描く事業ビジョン「8KとAIoTで世界を変える」の実現をサポート。

今後、IGZO5の技術を活用し、8Kディスプレイのラインアップを拡充するとともに、超低消費電力モバイル、超高速駆動/高画質のプロ用モニター、中型有機ELディスプレイなどへの応用を進めていくという。


※1 結晶のように規則正しい原子配列をしていない状態にあるシリコン材料。a-Siと略されることが多い。
※2 In(インジウム)、Ga(ガリウム)、Zn(亜鉛)、O(酸素) により構成される酸化物半導体。液晶などのディスプレイを駆動するTFT(薄膜トランジスタ)を構成する重要な材料として用いられる。
※3 株式会社半導体エネルギー研究所との共同開発により量産化したもの。
※4 2016年第4四半期より量産している第4世代IGZO(IGZO4)比。
※5 トランジスタに電流を流さない状態(オフ状態)でも漏れ出してしまう電流のこと。表示品位などに悪影響をおよぼす要因となる。

関連情報/https://corporate.jp.sharp/corporate/news/190424-a.html
構成/ino

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