
「営業職」はインセンティブによって高収入を得られると思われがちだが、アタックス・セールス・アソシエイツが発表した『日本の営業実態調査2019』では、インセンティブなしよりも「インセンティブあり」の方が、相対的に年収が低くなる傾向になっている。
今回は『日本の営業実態調査2019』の結果を抜粋して紹介しよう。
インセンティブがある方が「営業にやりがい」を感じている割合が多いが…
上記のデータでは、インセンティブがある方が「評価制度への不満」が少ないことが分かる。インセンティブがない人は、インセンティブ制度がないこと自体に不満を覚える人も多く、成果に連動した報酬を望む人が多い。インセンティブありの方が、評価制度への不満を抱く割合が低いのは、評価の曖昧さが除去されるからだ、とも考えられる。
ところが現在の年収では、インセンティブなしよりもインセンティブありの方が、相対的に年収が低くなる傾向にある。成果に連動した報酬を望む人が多い半面、インセンティブ制度の導入によって、成果を出せず年収を落とす人が増えるからだろう。
これらの調査結果から、従業員の不満も減り、人件費が抑制できる可能性があるため、インセンティブ制度導入に動く会社が増えると考えられる。
2人に1人が昨年度の数値目標(ノルマ)を未達成
「昨年度、数値目標を達成したか」は、 「はい」(47.3%)と「いいえ」(46.1%)という結果となり、数値目標をもつ2人に1人が、目標を達成できていないことが分かる。