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マイクロソフト、グーグル、アドビも!インドがグローバル企業のCEOを輩出し続ける理由

2019.06.14

 マイクロソフトのCEOサティア・ナデラ氏はビジネスをV字回復し、同社の時価総額を世界一に導いた。そのナデラ氏はインドで生まれ育ち現地の大学を卒業した生粋のインド人、というのはご存知だろうか。マスターカードCEOのアジェイ・バンガ氏、グーグルCEOのサンダー・ピチャイ氏、アドビCEOのシャンタヌ・ナラヤン氏、ペプシ前CEOのインドラ・ヌーイ氏も同様に生まれも育ちはもちろん、大学卒業までインドである。なぜ彼らがグローバル企業のトップとして結果を出し続けているのか、インドの現状に関する逸話も交えながら紹介したい。

2019年3月のAdobe Summit 2019で、基調講演に登壇するナデラ氏(マイクロソフトCEO:左)とナラヤン氏(アドビCEO:右)

つべこべ言わず勉強する子供と、それを支える親たち

 インドで最難関のインド工科大学は入試倍率が100倍以上で、卒業生は世界中の企業から引く手あまた、日本企業も現地での採用活動を積極的に行っている。1951年にインド初代首相ネルーが、独立後の国家を担うための、国際的にも通用する科学技術も理解したリーダーを育てるために設立した。現在はインドに23校あり、毎年約1万2千人が入学。グーグルのピチャイCEOも卒業生の、まさにインド教育の頂点に立つ大学だ。この大学を舞台にしたインド映画「きっと、うまくいく」は、競争の激しい教育をテーマに盛り込んだコメディで、日本含め世界で大ヒットした。

インド映画で歴代興行実績が当時1位となったコメディ映画「きっと、うまくいく」
©Vidhu Vinod Chopra Production 2009. All rights reserved.

 インドで大学に行くためには日本でいうセンター試験を受けるのが一般的だ。毎年5月に受験者の順位が発表され、さらに各大学の受験はその先に控えているので高校時代は勉強漬けだ。大学は、具体的な職業に結びつきやすいエンジニア系を中心に、経営系、ファイナンシャル系、医学系の人気が高い。現在の人口が13億7千万人のうち3億人以上いる14才以下の若者人口は増え続けているために競争が今後さらに激化する。そもそも高度な教育を受けるためには、母国語ではない準公用語の英語を学ばねばならない。そのため小学生から家庭教師をつけたり、私立学校に通わせたりと親は必死だ。

 前出のCEOたちが大学を卒業した80年〜90年代のチャレンジ精神旺盛な若者達は、閉塞感があり経済が停滞していた国内よりチャンスがある海外をめざした。私の知人達によると「良い生活のために努力して良い学校に行く。そのために必死で勉強したよ。レベルの高いインドの大学で優秀な成績を残し、海外留学の奨学金を得て、卒業後は海外で働くのが理想のモデルケースだった」。その頂点に君臨するのが、グローバル企業で活躍しているインド出身のCEOという訳だ。

 海外留学を経験した知人たちに今に至るまでを聞いてみた。

1)インドの大学でファイナンスを専攻→ニューヨークのコロンビア大学でMBA→英国の金融企業に就職→起業→投資家
2)インド工科大学→イリノイ工科大学デザイン大学院→起業
3)インドの大学→ワシントンD.C.のアメリカン大学MBA→米国IT企業に就職
4)インドの大学→ビジネススクールのINSEADでMBAを取得→香港のグローバル企業に就職→自営業を継ぐ

と人それぞれだ。そして誰もが、猛勉強したと話す。子供を自費で海外留学に送り出せる家庭もあるが、親が借金をして米国行き片道航空券を準備し渡された友人もいる。

「経済的に豊かな上流家庭だけが勉強を重要視しているわけではない。自分のような中流家庭でも大学をめざし、大学に行けない家庭でも、学ぶことは大切と理解してその家庭なりの方針で教育を大切にしている」と友人たちは口を揃えた。近年は様々な安価で高質なオンライン学習サービスが台頭し、さらに教育の裾野が広がっている。例えば、家庭向けの動画授業を配信する「BYJU'S」は、これまでにアプリが3000万回以上ダウンロードされた。

 インド出身のCEOたちは、国をあげての教育熱心さと、人口の多さからくる激しい競争に育てられてきたのだ。

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