
「歯を抜いて、インプラントを入れた」。
こんな話をたまに聞く。インプラントというと「危険だ」とか「絶対にやっては駄目だ」なる記事の“タイトル”を見かけたことはあるが、周囲で「大失敗だった」という話は聞いたことがない。ただし費用は1本あたり、50万円ほどかかるようだ。
歯を抜くに至る理由のひとつに歯周病があり、日本人の成人の8割が程度の差こそあれ、歯周病にかかっているという。かくなる僕も昨年秋、虫歯と思って(診断では虫歯に非ず)かかった歯科で軽い歯周病と診断され、歯間ブラシの使用を勧められた。歯磨きでは残ってしまう、歯と歯の間の歯垢=歯周病の原因を取り除くためだ。
数年前にネットで、超お買い得価格のデンタルフロスを大量購入した。だが歯間に何かが挟まると使う程度で、習慣にはなっていない。これを機会に折角たくさんあるのだからと、ほぼ毎日デンタルフロスを使うようになった。使ってみると簡単にすっと糸が入る箇所と、かなりの力で押しつけてやっと入る箇所がある。
入りにくい箇所ほど、糸が強い勢いで歯肉に当たるのでしばしば出血。いいのかなと思いつつも、使い続けた。ついでに歯磨き粉も店で一番安いものから、歯周病予防に効果があるという製品に変えた。
知らなかったデンタルフロスと歯間ブラシの大きな違い
数週間前、歯間ブラシを推奨するテレビ番組を見た。歯間ブラシもデンタルフロスも五十歩百歩と思い込んでいたが、細い糸を歯と歯の間に押し入れるデンタルフロスと、歯と歯の隙間に横からブラシを通す歯間ブラシでは、目的は同じながら物理的な仕組みが全く異なる。今さらながらなるほどと思い、歯間ブラシなら力づく感がなく、スムーズに隙間掃除ができるだろうと、ドラッグストアに向かった。
番組では歯間ブラシにはサイズが数種類あり、隙間の大きさに合わせて複数を使い分けるといいと紹介されていた。その通りで、店頭には0から6まで7種類のサイズが並ぶ。しかしどのサイズが合うのか、全くわからない。商品選びに困ったら店員に尋ねるがセオリーだが、「僕の歯間ブラシのサイズはどれでしょうか?」なる質問に答えられるとは思えない。
戸惑いながら陳列を見ていると、サイズ2(SS)=極細タイプには“期間限定サイズお試し5個”という試供品がついている。またケース裏の説明書きに、使ってみて大きさが合わない場合は、未使用分を送れば希望のサイズに交換するとある。僕が行った店では(たぶんどこでも同じだろう)、試供品付きはサイズ2だけだ。ならば、2がジャストの人が最も多いのだろうと推測し、サイズ2を購入した。