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中年期の心拍数75回/分以上で早期死亡リスク倍増の可能性、スウェーデン・ヨーテボリ大学研究

2019.06.08

中年期の心拍数75回/分以上で早期死亡リスク倍増?

中年期の安静時心拍数が、正常範囲内(50~100回/分)でも1分当たり75回を超える男性では、55回未満の人と比べて早期死亡リスクが約2倍に高まる可能性があることが、ヨーテボリ大学(スウェーデン)サールグレンスカ・アカデミーのSalim Bary Barywani氏らの研究で明らかになった。

この研究では、50~60歳の間に心拍数が経時的に増加した男性では、死亡リスクや心血管疾患の発症リスクが高まることも分かったという。

研究結果の詳細は「Open Heart」4月15日オンライン版に発表された。

研究では、ヨーテボリで1943年に生まれた男性1,450人をランダムに抽出し、このうち1993年の生活習慣などに関する質問紙調査に回答した798人を対象に、2014年まで21年間追跡した。

対象者には、1993年と2003年、2013年の計3回、安静時心拍数を含む検査を行った。

追跡期間中に、男性の約15%が死亡し、約30%が心血管疾患を発症した。

分析の結果、50歳の時点(1993年時点)で安静時心拍数が75回/分を超えていた男性では、55回/分未満だった男性と比べて、その後の全死亡リスク(ハザード比2.3、P=0.018)と心血管疾患(同1.8、P=0.014)および冠動脈疾患(同2.2、P=0.025)の発症リスクがいずれも約2倍に高まることが分かった。

また、50歳から60歳(1993年から2003年時点)の間に、安静時心拍数が1分当たり5回以上増加した男性と比べて、心拍数の変化が4回未満と安定して推移した人では心血管疾患リスクが44%低いことも明らかになった。

さらに、50歳以降の心拍数が毎分1回増えるごとに全死亡リスクは3%、心血管疾患リスクは1%、冠動脈疾患リスクは2%高まっていた。

ただし、Barywani氏らは、今回は観察研究であるため、これらの因果関係を証明するものではないと断っている。

この研究には関与していない米国心臓協会(AHA)会員で、米イリノイ州ネイパービルにある医療機関アドヴォケイト・ヘルスケア(Advocate Health Care)のVincent Bufalino氏は「心拍数が徐々に上昇している患者では、心臓の健康に問題が生じている可能性がある」と述べているが、「安静時心拍数を死亡や心疾患の独立したリスク因子としてみなすのは時期尚早だ」と指摘している。

一方、米ニューヨーク市のマウントサイナイ病院で心臓病を専門とするPrashant Vaishnava氏は、安静時心拍数は心臓のリスク因子になりうるとする今回の研究結果を支持し、「50歳以上の患者の安静時心拍数が75回/分を超えていたら、必ずしもそれをリスク因子としてみなすつもりはないが、その他のリスク因子をより慎重に観察するだろう」と述べている。

なお、Bufalino氏によると、心拍数は高すぎても低すぎても健康によくないという。40歳代で心拍数が低下している人では、全身に血液を送る心臓のポンプとしての働きが弱まっている可能性があるという。

また、同氏は、安静時心拍数が高い場合には、有酸素運動を行うと心拍数は改善するとしている。

さらに、心拍数の上昇がみられたら、高血圧や脂質異常症などのリスク因子の管理について、医師に相談するべきだと付け加えている。

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://openheart.bmj.com/content/6/1/e000856

構成/編集部

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