復刻
根強い人気を獲得している復刻モデルが、今年は大豊作。味わいと性能を求めるなら最も狙い目の1本となる。
過去の傑作を現代に甦らせた〝復刻〟時計は、時計界を牽引する人気ジャンルとなっている。そもそも腕時計の基本的なデザインは、機械式全盛だった1960年代までに出揃ったといわれている。とすれば下手にアレンジをせず、傑作と呼ばれる往年のデザインを忠実になぞったモデルを求める人が増えたのもうなずける。
アンティークさながらの見た目だが、性能は最新鋭。そのためオン/オフ問わずに着用できるのも復刻品の魅力だ。ウンチクが語れ、デザインの魅力も色褪せない。まさに高級時計の鉄板ジャンルだ。
【A】オメガ『シーマスター 300 マスターコーアクシャル』68万円
オリジナルの意匠を忠実に再現しただけでなく、針やインデックスの夜光塗料を経年変化で色褪せたような色に仕上げ、ヴィンテージ感を演出。落ち着いた佇まいながら、高精度にして1万5000ガウスの高耐磁を誇る最新自社キャリバー「マスターコーアクシャル」を搭載している。
[自動巻き/41mm径/SSケース/SSベルト/30気圧防水]
【コレを復刻】当時最高スペックを誇った伝説の潜水時計
オメガ初のプロ潜水士向けの腕時計として、1957年に誕生した『シーマスター 300』。機能性、デザインともに、現代へと続くダイバーズスタイルの確立に貢献した名機だ。
〈ライター吉田〉↑型の時針は初代『スピードマスター』でも採用!
【B】パネライ『ラジオミール 3デイズアッチャイオ 47mm』108万円
特徴的な12面カットベゼルや、そこに刻まれる「OFFICINE PANERAI-BREVETTATO」の文字、さらにケースサイズまで、オリジナルモデルを忠実に再現。ケースの裏ブタから、2つの香箱によって3日間のパワーリブサーブを実現する、自社製手巻きムーブメントの駆動を眺められる。
[手巻き/47mm径/SSケース/レザーベルト/3気圧防水]
【コレを復刻】抜群の水中視認性で伊海軍の作戦を支援
オリジナルは1930年代後半にイタリア海軍向けのミッション時計として誕生。12面カットベゼルに、文字盤に使用された発光物質ラジオミールの特許を示す刻印が施されている。
〈ライター渡辺〉クラシックなワイヤラグでベルト交換も簡単
問い合わせ先/オメガお客様相談センター 03・5952・4400 オフィチーネ パネライ 0120・18・7110
取材・文/吉田 巌(十万馬力)、横山博之、渡辺和博 撮影/植野 淳(植野製作所) スタイリング/嶺井 淳、小林知典