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閉経した女性の乳がん予防には低脂肪食が有効、米ハーバーUCLA医療センター研究

2019.06.01

閉経後女性の乳がん予防に「低脂肪食」が有効か

野菜や果物が豊富で栄養バランスに富む低脂肪食により、閉経後女性の乳がんによる死亡リスクが低減することが、米ハーバーUCLA医療センター・ロサンゼルス・バイオメディカル研究所のRowan Chlebowski氏らが実施したランダム化比較試験(RCT)から示された。

同氏によると、この試験は、食事の改善が乳がんによる死亡リスクの低下につながることを示した初の大規模なRCTであるという。

この研究結果は、米国臨床腫瘍学会(ASCO 2019、5月31日~6月4日、米シカゴ)で発表された。

「女性健康イニシアチブ(WHI)」研究では、食事の改善が閉経後女性の健康に及ぼす影響について検討している。

今回の臨床試験は、米国40カ所の施設から参加した乳がんの既往がない50~79歳の閉経後女性4万8,835人(80%が白人)を対象としたもの。1993~1998年の間に、女性を1日の総エネルギーに占める脂肪の比率が20%以下となるように指導する低脂肪食群、または脂肪のエネルギー比率を32%以上とする一般的な食事を続ける群にランダムに割り付けて比較検討した。

なお、低脂肪食群の食事内容は、高血圧患者のための食事療法である「DASH食」に近いもので、女性には、野菜や果物、豆類、全粒穀物を多く摂取し、高脂肪な肉や乳製品の摂取を控えるよう指導した。

低脂肪食群の女性は、この食事療法を約8.5年間継続していた。研究では、介入期間が終了した後も、参加した全ての女性を中央値で19.6年間にわたり追跡した。

低脂肪食群の女性のほとんどは脂肪のエネルギー比率の目標(20%以下)を達成できなかったが、多くの女性は25~27%の比率を維持し、果物や野菜、全粒穀物の摂取量も増えていたという。

その結果、低脂肪食群では、一般的な食事を続けた群に比べて体重が約3%減少した。しかし、Chlebowski氏は「両群間の体重差はわずかであり、体重の減少は死亡リスクの低減には影響しなかった」と説明している。

また、1993~2013年の追跡期間中に、3,374人の女性が乳がんと診断された。解析の結果、低脂肪食群では、一般的な食事を続けた群に比べて乳がんによる死亡リスクが21%低く、乳がんと診断された後の全死亡リスクも15%低いことが分かった。

Chlebowski氏は、今後の研究で、食事療法を構成するどの要素が乳がんによる死亡リスクの低減に寄与したのかが解明されることに期待を示している。

同氏は「特定の食品を探索するよりも、食事全体のカロリー削減や調理法の工夫、肉や乳製品の摂取を控えることなどの方が重要ではないか」との見方を示している。

この研究には関与していない米スタンフォード大学のLidia Schapira氏は「たとえ脂肪のエネルギー比率を20%まで減らさなくても、果物や野菜の摂取量を増やし、脂肪を減らすように努めるだけでも健康には有益であることが示されたことは重要だ」と指摘する。

また、ASCO会長のMonica Bertagnolli氏も「脂肪の摂取をそれほど厳しく制限しなくても乳がんの発症率が8%低下し、乳がんによる死亡リスクも低減することを示した今回の研究結果は、非常に印象的だ」と評価している。

なお、学会で発表された研究結果は、査読のある医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。

(参考情報)
Press Release
https://www.asco.org/about-asco/press-center/news-releases/balanced-low-fat-diet-reduces-risk-death-breast-cancer

構成/編集部

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