人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

世界86か国から5000人以上の開発者が集結するアップル主催の世界開発者会議WWDC、今年は6月3日に開催

2019.05.31

6月3日にApple主催の2019年度WWDC(世界開発者会議)が開催。世界86か国から5,000人以上の人々がサンノゼに集結する。

WWDCに集う面々の中には、今回初参加となるエリカ·ヘアストン氏と、連続17回目の参加となるデイヴィッド·ニーマイヤー氏も参加する。

エール大学卒の23歳でサンフランシスコ在住のヘアストン氏は、彼女の最初のアプリケーションであるZimelaを立ち上げたばかりで、テクノロジー業界でダイバーシティを推進しようとしている。

アムステルダム在住の50歳で2児の父でもあるニーマイヤー氏は、彼が20年前に起業した、障がいを持つ人々のためのコミュニケーション補助ツールのデザインを手掛ける会社、AssistiveWareでCEOを務めている。

それぞれが進める取り組みの中で各々異なる場所にいるヘアストン氏とニーマイヤー氏だが、両者が歩んでいる道には共通するものがある。

両者とも自分が敬愛する誰かに刺激を受けて人々の役に立つものを思い付き、そこから現実のソリューションに作り上げる取り組みを始めた。

両者とも個人の会社としてスタートし、空き時間を使って、どこでもいつでも可能なかぎりアプリケーション開発に取り組んだ。

そして両者とも、テクノロジーを通して人々が自分自身やパートナーが声を上げることを手助けし、コミュニティを結び付け、力を与えることに尽力している。

1995年のクリスマスの2日前、デイヴィッド·ニーマイヤー氏の近しい友人であるギースバート·ナイハウス氏は自動車事故に遭い、首から下が麻痺してしまった。

当時26歳だったナイハウス氏はイラストレーター兼フォトグラファーとして働いていたが、事故後には、それまでの自分のキャリアを続けていこうという望みを断たれてしまった。

ニーマイヤー氏は自分の友人が再び自立するのを助けたいという思いから、マウスの代わりになる機器を使ってコントロールできる仮想キーボードを設計。

それは事故後にナイハウス氏が使っていた、自分の頭の動きによってコントロールするタイプに代わるものだった。

開発初期の何年かの間に、ナイハウス氏は本人のユーザ体験を貴重なフィードバックとして提供してくれた。

「デイヴィッドはフィードバックをすべて採り入れて改良を重ねました。それは本当にすぐに当時市販されていたソフトウェアよりもはるかに優れたものになりました」とナイハウス氏は話す。

AssistiveWareのCEO、デイヴィッド・ニーマイヤー氏。

デイヴィッド・ニーマイヤー氏は彼の友人であるギースバート・ナイハウス氏が自動車事故で重度の怪我を負ったことに刺激され、AssistiveWareを設立。

AssistiveWareのテクノロジーを使うギースバート・ナイハウス氏。

ニーマイヤー氏の仮想キーボードは、彼が自分のアパートメントにいる空き時間を使って開発され、KeyStrokesというプログラムになった。

そして数年後、学究界の仕事から離れたニーマイヤー氏は、フルタイムでKeyStrokesの開発に取り組むようになった。彼がAssistiveWareを起業した時、ナイハウス氏はKeyStrokesを使って新会社のロゴをデザインした。

「各人が全然ちがう場所から集まり、まったく異なる分野で働いているという事実があっても、まちがいなく、同じコミュニティにいるのだという強い感覚があります。」

2001年、KeyStrokes利用者の一人がスティーブ·ジョブズ氏に宛てて手紙を書いた。彼は手紙の中で、ニーマイヤー氏の仮想キーボードが新たに登場したばかりのMac OS X と連係動作するようにAppleに助けてもらえないかと頼んだ。

それが約20年に及ぶAppleとの関係の始まりで、それ以降、AssistiveWareは個人の会社から成長し、現在ではコミュニケーションに難がある人々を支援するテクノロジーを備えるアプリケーションでは世界屈指のプロバイダーと認められるまでになった。

「私たちは毎日のように人々から、我々のプロダクトで彼らの生活がいかに変わったか、と伝えられています。我々のソフトウェアを使っている人たちの話なのですが、突然外出して誰かと会話できるようになったり、子どものいる家庭では、自分たちの子どもが考えていることを知りたいと思っていたが、子どもの本心を知ることができたとか。こうしたことは互いにコミュニケーションを図る上で絶大です」とニーマイヤー氏はいう。

ニーマイヤー氏が2003年に初めてWWDCに参加して以来、多くのことが変わったが、彼が言うには常に1つだけ不変のものがあり、それは「つながっている」感覚だそうだ。

「各人が全然ちがう場所から集まり、まったく異なる分野で働いているという事実があっても、まちがいなく、同じコミュニティにいるのだという強い感覚があります。」

エリカ·ヘアストン氏は自身を「5人の兄弟姉妹の末っ子」と称すが、そこには養女の姉妹であるキミー氏も含まれている。

低収入の学生をエリート高校に迎え入れるプログラムにキミー氏が応募して受かった時、自分の世界も突然にして開けたとエリカ氏はいう。

「彼女の行動が刺激になり、自分には大き過ぎるような夢を思い描くようになりました。Zimelaは、誰もがキミーのような存在を必要としているという考えから生まれました。つまり、助言をしてくれるメンターや、そこにどんな可能性があるのかを示してくれるロールモデルのような存在です。自分が行きたい場所へたどり着くのを助けてくれるチャンスを、誰もが見つけられるべきだと思うんです」とヘアストン氏はいう。

Zimelaの開発者、エリカ・ヘアストン氏。

ヘアストン氏がZimelaを設計したのは、メンターシップ(助言を求め与える関係)を確立することで、少数派グループをハイテク業界に導く手助けとなり、その利用者がインターンシップのようなキャリア研修のチャンスや情報に通じていられるようにすること。

彼女が同アプリケーションを開発したのはエール大学4年生の時だったが、その名前は映画「ブラックパンサー」に由来し、Zimelaはコサ語で representation(代表·表現)を意味する言葉だそうだ。

昨年の大学卒業後、ヘアストン氏は、シリコンバレーでフルタイムの仕事を求めるべく、サンフランシスコに引越し。

空き時間には、自分のベッドルーム、オークランドにあるボーイフレンドの家、それ以外のどこにいても、数分の時間も惜しんでプログラミングに勤しみ、App Storeでの公開を目指しながら、Zimelaの準備に余念がない。

最近の彼女は、Apple Entrepreneur Camp(Apple主催の女性起業家をサポートするアプリケーション開発プログラム)を修了し、次には初めてのWWDC参加を控えているが、彼女が言うには、この2つはZimelaを通じて人々が見つけてほしいと彼女が願っている類いのチャンスの好例だそう。

自身のアプリケーション、そして自身の将来にとって、WWDCがどのような意味を持つことになるか、彼女は楽しみにしている。

「このタイミングで自分のアプリケーションを App Store で公開しようとしているという事実。これは起きるべくして起きたことだと思います。WWDCが開催されるごとに世界が広がり、人々が成し遂げられる物事の可能性が増えているような気がします」と彼女はいう。

今回、Appleが主催する世界開発者会議(WWDC)の30年を形作ってきた数多くのストーリーから2つを紹介した。

テクノロジーが与えてくれるパワーが世界を前向きに変えていくという共通の信念で結び付いた夢見る者たちの集い、それがWWDCだ。

関連情報:https://www.apple.com/jp/

構成/編集部

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2019年11月15日 発売

DIME最新号の特別付録は「スタンド一体型簡易スマホジンバル」!今年から5年先のトレンドまで丸わかり!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。