
近年、世界の自動車市場は未曽有の変革の真っ只中にあるが、中でも「電気自動車」の勢いが増している。
カウンターポイント社の最新調査によると、電気自動車の販売は世界中ほぼ全ての地域で伸びており、2025年には年間1000万台を超える販売台数になる見込みだという。
世界の電気自動車の販売数
カウンターポイント社の調査によれば、EV販売は世界中で成長するものの、その最大の市場は引き続き中国であり、世界市場の半分を超える見込みだ。2017年には中国で60万台を超えるEVが販売され、同年の米国での販売台数19.8万台の3倍以上となる台数となった。
世界の電気自動車の販売(千台)
データは、カウンターポイント社が最近公表した調査報告書「The Automotive Transformation is Speeding Up」の一部。同調査報告書は、技術的ディスラプションと消費者ニーズの変化が、いかに自動車業界の様相を変えつつあるかカウンターポイント社がまとめたものだ。
世界の自動車産業を変革するキートレンドには、以下のものが考えられるという。
移動のシェアリング: 売上を維持しつつ、ビジネスモデルを多様化させるには、「移動サービス」プロバイダーとして自社を再定義することが差し迫った課題であると、完成車メーカーが認識しつつある。
コネクテッドカー: コネクテッドカー向け技術のイノベーションにより、車対車(V2V)や車対あらゆるモノ(V2X)の通信の品質も速度も、著しく向上している。
自動運転: 技術全般とAIの急速な発展により、究極的には人間の運転を代行する完全自動運転車の実現は、何かしらの形で多くの人が考えるより早く実現するだろう。
電動化: EVの勢いが増し、やがてコストが従来の燃料自動車と同等になると、自動車製造業と電池のサプライヤーにとって、市場機会が現実のものとなる。
世界規模の自動車メーカーの合併や協業: 競争力の維持が非常に重要な為、協業や提携による競争がこれまでにない程、自動車メーカーや部品メーカーの間で行われている。
関連情報/https://www.counterpointresearch.com/global-electric-vehicle-car-sales-reach-2-million-units-2019/
構成/ino