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虫垂を切除するとパーキンソン病のリスクが高まる可能性、米ケースウエスタンリザーブ大学

2019.05.25

虫垂切除でパーキンソン病リスクが高まる?

虫垂切除術を受けた患者は、受けなかった患者に比べてパーキンソン病を発症するリスクが高まる可能性があることが、米ケースウエスタンリザーブ大学のMohammed Sheriff氏らの研究で明らかになった。

この研究結果は、米国消化器病週間(DDW 2019、5月18~21日、米サンディエゴ)で発表された。

Sheriff氏らは、米オハイオ州を拠点とする電子カルテ専門メーカーのデータを用いて、26カ所の医療システムで治療を受けた患者6220万人以上の診療録を収集。

虫垂切除術を受けてから6カ月後以降にパーキンソン病と診断された患者を特定して分析した。

その結果、虫垂切除術を受けた48万8,190人の患者群では0.92%がパーキンソン病を発症したのに対し、残りの切除術を受けていない患者群では0.29%にとどまっていた。

この結果から、パーキンソン病の発症リスクは全体的には低いものの、虫垂切除術を受けるとリスクは3倍に上ることが分かった。

また、虫垂切除術を受けた患者では、性や年齢、人種にかかわらず、パーキンソン病リスクの増加が認められたという。

Sheriff氏は「今回の結果から、虫垂切除術とパーキンソン病との間には何らかの関連があることが示唆された」と述べている。

しかし、今回の研究は因果関係を証明するものではなく、今後、さらなる研究で機序を明らかにする必要があるとし、「この結果を受けて、外科手術を中心とする虫垂炎の現行の治療方針を変えるべきではない」と同氏は強調している。

パーキンソン病は運動機能に障害が現れる進行性の疾患で、手足の震え(振戦)や筋肉のこわばり、動きが鈍くなるといった症状がよくみられる。パーキンソン病の原因は不明で、治療法はいまだ確立されていない。

なお、虫垂切除とパーキンソン病の関連については、過去の研究では正反対の結果が得られている。

2018年10月に「Science Translational Medicine」誌に掲載された研究論文によると、160万人以上のスウェーデン人を対象に分析した結果、虫垂炎切除術を受けた患者では、受けなかった患者に比べてパーキンソン病リスクが20%低いことが報告されているという。

この研究には関与していない米マイケル・J・フォックス財団のKuldip Dave氏は「近年、消化管とパーキンソン病の発症との関連を示すエビデンスは増えている。

例えば、これまでの研究で、迷走神経や循環器系を介した腸脳連関システムの存在が明らかになっている」と説明している。

さらに、パーキンソン病の発症に関与するとされるタンパク質のαシヌクレインが消化管にも存在することが確認されており、「虫垂切除とパーキンソン病が関連しても不思議ではない」と同氏は付け加えている。

なお、学会発表された研究結果は、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。

(参考情報)
Press Release
https://ddw.org/news/press-releases/appendix-removal-associated-with-development-of-parkinsons-disease

構成/編集部

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