
新年度が始まってもうすぐ1カ月。
新入社員の多くは、ようやく少し新しい環境に慣れてきた頃だろうか。
一 方で、そんな新入社員を現場で教育を担当する先輩社員は、そんな彼らを見て思わず「ビジネスマナーがなっていない!」 「まだまだ学生気分が抜けきっていないな...」と思ってしまうことも。
そこで今回は、新入社員も先輩社員も、今一度ビジネスマナーについておさらいできるよう、あまり知られていない基本的なマナーから、実は間違って覚えているマナー、明日から使える“デキるビジネスパーソン”になれる+αのテクニッ クについて紹介しよう。
そもそもビジネスマナーとは?
「ビジネスマナーってなぜ必要なの?身につけるメリットって何?」改めてビジネスマナーについて考えてみると、こ んな疑問が沸くことも。この疑問について、ビジネスの本質という点から考えてみよう。
ビジネスは、1人では行うことはできない。個人で事業を営むことはできるが、その場合でも取引先や協力会社は必ず存在し、そもそもお客さんがいなければビジネスを続けていくことはできない。
社内外の関係者と良好で持続的な関係を築くのに最も大切なものは「信頼」だ。信頼関係が築けて初めて、ビジネスは円滑に進み、望ましい成果が 得られる。
ビジネスマナーとは、相手に対する思いやりや気配り、敬意などを目に見える具体的な行動として表したものであり、 信頼関係を築く基盤となるのだ 。
ここで気をつけたいのは、「マナーの良し悪しを判断するのは常に相手」ということ。 自分がどんなに丁寧に応対したつもりでも、相手がそう感じていなければ、不親切で失礼な応対をしたことになってしまう。
「判断基準は相手がもっている」ということを常に念頭に置いて行動するよう、心がけよう。
あまり知られていない!?意外な「基本的ビジネスマナー」
その 1:身だしなみの基本
ビジネスにふさわしい身だしなみとは、あなたを見た相手 が「この人なら信頼できそうだ」「この人とだったらよい 仕事ができそうだ」と思ってくれる身だしなみということ になる。
ポイントは、大きく以下2つ。
・清潔である
・TPO[Time(時)、Place(場所)、Occasion(状況、場合)]にふさわしい
また、意外とよく悩みがちなのが、「ジャケットのボタンの留め 方」と「ポケットのフタ(フラップ)」だろう。
ジャケットのボタン
男性は、無理に留めるとシルエットが崩れ余計なシワが入ってしまうので、2 つボタンでも 3 つボタンでも、スーツ のフロントボタンの一番下は留めないのが正しいジャケット の着こなし。
また、椅子に座るときは全て外し、 立ち上がる時に留めるのがベスト。女性はボタンを全て留めることで綺麗なシルエットになるので、常に全て留めておこう。
ポケットのフタ(フラップ)
雨よけ・ホコリよけとして取り付けられているフラップは、ビジネスマナーにおいては出したままで OK。また、パーティシーンでのドレススーツや、冠婚葬祭の礼服ではフラップをしまうのがマナーなので注意。
その2:誰かに話しかけるときには「今お時間よろしいでしょうか?」の一言を
新入社員が特にやってしまいがちなのが、分からないことや聞きたいことがあった際に、突然相手に話しかけてしまうこと。
会社においては、同じ部署やチームで働いていても、それぞれ取り掛かっている業務やその締め切りは異なる。
もしかしたら、相手はとても急がなければならない作業をしていたり、集中しなければいけない業務に取り掛かっていたりするかもしれない。
このような状況におけるポイントは、まず相手に「今お時間よろしいでしょうか?」と一言かけること。
相対した時の相手を見ただけでその人が取り掛かっている業務の状況を察知するのは難しいので、この一言をかけ、相手を思いやり、都合を確認することで、スムーズにやりとりができるようになる。