オーディオやモビリティ、スタートアップ市場にも注目
会場では他にもフィリップスがデジタルヘルスを中心とした展示を行うことや、スタートアップのSaferaがキッチンに取り付けるだけで調理中の安全を見守ってくれるスマートデバイスを紹介。新製品が発表されることも多いオーディオ機器関連では、ゼンハイザーが独自に開発する3D音響技術を搭載した「AMBEO(アンビオ)」のホームオーディオシステムの「Soundbar(サウンドバー)」をプレお披露目していました。部屋にあわせて立体音響が設定できるよう専用のマイクを使って調整するのですが、そこから音声アシスタントを使ってステレオやテレビをコントロールできるようにもするということでした。
フィリップスはパーソナライズされたデジタルヘルス製品を展示すると発表。
キッチンの安全を簡単に管理できるスマートデバイスを開発するSaferaといったスタートアップの出展も増えそう。
ゼンハイザーは開発中のホームオーディオシステムのデモを専用の部屋で行っていた。
IFAは同じく世界の家電メーカーが出展するラスベガスのCESや日本のCEATECに比べると、デジタル度は弱めという印象でしたが、今年はヨーロッパならではのスマート家電の新製品発表が期待できそうです。モビリティ関連のカンファレンスや展示が行われる「Shift Automotive」の併催や、世界各国のイノベーティブな企業が出展する「IFA NEXT」では初となるパートナー国として日本が選ばれ出展が増える予定ですし、ヨーロッパ市場をリサーチするには今年のIFAは狙い目だといえそうです。
「IFA NEXT」が今年から設定する初めてのパートナー国に日本が選ばれた。
参考記事:製造業のデジタル化を目指すインダストリー4.0で重要となるIoT開発
文/野々下 裕子
フリーランスのライターとしてデジタル業界を中心に、国内外の展示イベント取材やインタビュー記事を執筆するほか、本の出版(電子書籍含む)企画、編集、執筆などを手掛ける。注目分野はロボティクス、AI、自動運転自動車、デジタルヘルス、ウェアラブルほか多数。https://twitter.com/younos