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2019.05.12

軽い運動でも認知症の予防につながる可能性、米ボストン大学医学部研究

軽い運動でも認知症の予防につながる?

軽い運動を習慣的に行うと、アルツハイマー病や認知症の発症を予防できる可能性があることが、米ボストン大学医学部のNicole Spartano氏らの研究で明らかになった。

身体活動ガイドラインで推奨される週150分の強めの運動を行わなくても、軽い運動を1時間行うごとに脳年齢が1歳ほど若返ることが示されたという。この研究結果は「JAMA Network Open」4月19日オンライン版に発表された。

この研究は、米マサチューセッツ州フラミンガムの住民を対象とした「フラミンガム心臓研究」に参加した成人2,354人を対象としたもの。

活動量計を用いて参加者の身体活動量を測定し、脳MRIで評価した脳容積との関連を調べた。参加者の平均年齢は53歳で、約54%は女性だった。

2018年の米国の身体活動ガイドラインでは、健康を保つためには中強度~高強度の身体活動を週に150分以上行うことが推奨されている。

なお、今回の参加者のうち、ガイドラインが推奨する身体活動量を満たしていたのは全体の46.7%であった。

分析の結果、1日の歩数が多い人ほど、あるいは低強度の身体活動量が多い人ほど脳容積は大きいことが分かった。

1日に平均1万歩以上歩く人では、平均5,000歩未満の人と比べて脳年齢が1.75歳若く、また、低強度の身体活動が1時間増えるごとに脳年齢は1.1歳若返ることも明らかになった。

さらに、ガイドラインで推奨される身体活動量に達していない人では、低強度の身体活動が1時間増えるごとに脳年齢は1.4歳若返り、また、1日に7,500歩以上歩く人では、それ以下だった人と比べて脳年齢は2.2歳若いことも示された。

この結果について、Spartano氏は「身体活動の強度が低い人でも脳構造は良好に保たれることが認められていたが、今回の研究ではそうした関連性が明確に示された」と説明している。

ただし、この研究結果は、身体活動が脳構造の保持につながることを証明するものではないという。

また、脳を最も良い状態に保つのに必要な身体活動量は明らかになっていないが、Spartano氏らの研究では、従来考えられていたよりも少ない身体活動量で十分な可能性が示唆された。

同氏らの考えでは、低強度の身体活動を適度な時間行うことが、脳の健康維持に必要な最低ラインになりそうだとしている。

ただ、身体活動だけではなく健康的な生活習慣が脳の健康を維持するのに役立っていた可能性もある。

Spartano氏は、効果的な認知症の予防法や治療法が確立していないことを踏まえた上で、「有効性が示唆されている生活習慣への介入を重視することは必要不可欠だ」と述べている。

なお、この研究は、中等度~高強度の身体活動を軽視するものではない。Spartano氏は「脳の健康を保つには、低強度の身体活動でも有用な可能性を示す新たな科学的知見が得られたにすぎない」としている。

この研究には関与していない米マウントサイナイ認知健康センターのSam Gandy氏は「認知症を発症した人では、かなり早い段階から身体活動量が減っていた可能性もある」と指摘し、研究にはさまざまな疑問が残るとしている。

一方、米アルツハイマー協会のRebecca Edelmayer氏は「身体と精神の両方の健康を維持するには、良い生活習慣を続けることが重要だ。軽い運動でも脳には良い影響を与えるだろう」と話している。

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2730790

構成/編集部

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