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モノは「所有する」から「利用する」時代へ、フリマアプリがもたらす消費に対する感覚の変化

2019.05.11

調査監修者・山本晶慶應義塾大学大学院准教授のコメント

フリマアプリの登場は、消費者の行動に大きな変化をもたらしています。2018年4月の前回調査では、新品・中古にこだわらず欲しいものを手に入れ、消費した後は別 の消費者に販売するという消費スタイルが若い世代を中心に増加していることが明らかになりました。

今回の調査では、若い世代で顕著であったこの消費スタイルが、50代、60代にも広がったことを示しています。消費者は生きてきた人生の長さに比例してモノを消費し自宅に保有していると考えると、50代、60代がフリマアプリなどに出品する「在庫」は潜在的に他の世代よりも大きいと考えらえます。

当初は若い世代から普及したフリマアプリは、50、60代の消費者にも広がり、彼らの生活を変えています。中古品を購入する機会が増えた理由として、「中古品を購入する場(ツール)の増加」を挙げた回答者が60代で多かったのは、こうしたツールが簡単で使いやすく、利用のハードルが低いことも一因でしょう。

フリマアプリの普及は、中古品への抵抗感を低減させ、オンライン・オフラインの場を問わず中古品の購入を後押ししています。実際、フリマアプリ利用者の約6割が中古品の購入が増えたと回答しています。

また、「不要品は捨てるより売る」、という価値観の広がりは、中古品だけでなく、新品の購買行動をも変えています。新品の購入で迷ったときに、「リセールバリューを考える」といった行動が増加しています。

さらに、フリマアプリの利用によって、新品の購入単価が上がったと回答した消費者が約3割存在することも見逃せません。一般的に中古品の普及は新品を販売する企業にとっては競争の激化を意味しビジネス上の脅威と考えられますが、フリマアプリの普及は新品購入を後押しする可能性があることも今回の調査から明らかになりました。

【調査監修:慶應義塾大学大学院経営管理研究科 山本 晶 准教授】

●プロフィール
1996年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。外資系広告代理店勤務を経て、
2001年東京大学大学院経済学研究科修士課程修了。2004年同大学院博士課程修了。博士(経済学)。東京大学大学院助手、成蹊大学経済学部専任講師および准教授を経て、2014年4月より慶應義塾大学大学院経営管理研究科准教授。専門はマーケティングで、主に対人影響の研究に従事。 日本マーケティング・サイエンス学会、日本消費者行動研究学会、日本マーケティング学会(常任理事)、日本商業学会、INFORMS、AMAの各会員。 主著に『キーパーソン・マーケティング: なぜ、あの人のクチコミは影響力があるのか』(東洋経済新報社、2014年)。

【調査概要】
調査時期 :2019年4月3日(水)~5日(金)
調査方法 :インターネット調査
調査対象 :全国、20~69歳、男女1,000名
     (フリマアプリ利用者500名、フリマアプリ非利用者500名)
留意事項 :2018年調査と2019年調査におけるフリマアプリ利用者定義の違いについて2019年調査における「フリマアプリ利用者」の定義は、フリマアプリでの購入経験、販売経験、その両方を持つ、とされている。一方、2018年調査では「主に閲覧」のフリマアプリ利用者が含まれるため、「主に閲覧」利用者(207名)を除き、定義を統一して昨年との比較が行われている。

出典元:株式会社メルカリ

構成/こじへい

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