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【介護のきほん】介護関連施設の種類と特徴を知る

2019.05.19

 超高齢化社会の日本では、親の介護問題は誰の身にも起こります。例え今は元気でも老いは確実に進み、何かのきっかけで突如介護が現実化することも珍しくありません。

 そんな時、子どもがいかに正しい知識を持って素早く動けるか。

 全てに精通する必要はありませんが、イザという時スムーズに事を運ぶためにも、まずは介護施設にどのような種類があるのか知っておきましょう。

介護保険3施設とは

 介護保険サービスで利用できる、3つの公的な施設を指します。

特別養護老人ホーム

 「特養」と呼ばれる施設です。ほとんどの方が介護保険施設といえば、こちらを想像しているはずです。「介護老人福祉施設」とも呼ばれ、自治体や社会福祉法人が運営する公共施設なので、費用が安く部屋も原則個室です。

 入居には要介護3以上(原則)が必要ですが、希望者はとても多く数カ月から年単位での待ちが常態化しています。

介護老人保健施設

 いわゆる「老健」と呼ばれる施設です。特養に比べると費用が高くなるものの、入所基準は要介護1以上。医療体制も整い、入所後3か月は専門家による集中的なリハビリを受けることもできます。

 病気やケガで急性期を過ぎ、回復期リハビリテーション病院などを経て、こちらに移って来る人も多いようです。つまり、在宅復帰を目指すことを前提なので、入所が許されるのは3ヶ月~1年。終の棲家でありません。

介護療養型医療施設→介護医療院

 医療の必要な要介護高齢者のための、長期療養施設です。現実的には施設というより病床(病棟)と理解すればいいでしょう。しかし、2017年度末に廃止が決定したため(2024年までの移行期間)、2018年4月から「介護医療院」に転換しています。

 介護療養院には重篤な身体疾患や合併症を有する認知症高齢者などを対象としたⅠ型、それよりも軽く容体の安定した人を対象とするⅡ型があります。費用は前者の方が高くなります。

高齢者向け施設(住まい)

 介護保険3施設は入所希望者が多く、順番待ちも長いため、自宅で暮らすことが難しくなった高齢者を一刻も早く安心して任せられる場所に……という場合は、民間が主体の高齢者向け住まいが選択肢になります。

 最終的に特養を目指している方も、それまでのつなぎとしてこちらを利用するケースは多々あります。ただ、ほとんどの施設の費用はどうしても高くなるため、経済的な負担はそれなりに覚悟しなければなりません。親の貯金額はもちろん、年金額もしっかり把握してから検討することをオススメします。

サービス付き高齢者向け住宅

 長い名前なので「サ高住」とも呼ばれます。介護認定は関係なく、広く高齢者のための住居として、状況把握や生活相談、福祉サービスを提供します。部屋も広めで賃貸マンション的な造りです。

 運営は民間主体。バリアフリーが基本で、必要最低限のサービスのみ受け、あとは自由に暮らしを望む自立した高齢者、もしくは軽度の要介護高齢者向けです。介護訪問などが必要な場合は、外部サービスとして個別に契約することが必要です。

 費用は一般的な賃貸物件より高くなります。

*詳細はこちらのホームページが参考になります。
一般社団法人高齢者住宅協会

有料老人ホーム

 サ高住に比べると対象はより広く、受ける介護サービスの違いにより以下の3つに分類されています。タイプや内容により費用は大きく変動し、中には億単位の超豪華なものもあります。

介護付

 要介護者に対し介護サービス計画に基づいた食事、入浴や排せつ、機能訓練、健康管理のできる施設のことです。都道府県から特定施設入居者生活介護の指定を受けています。

↑写真はイメージです

住宅型

 食事や清掃などの比較的簡易な生活支援サービスを受けることができます。有料老人ホームの中で最も多く、介護が必要になったら、地域の訪問介護等のサービスを利用することも可能です。

健康型

 自立した生活が可能な高齢者のための施設なので、家事サポートや食事のサービスは選択でき、健康維持のためのスポーツジムを併設するところもあるほど。ただし、要介護になると退去が前提ですし、老人ホームの中では1%にも満たない存在なので、あまり知られていないのが実情です。

軽費老人ホーム[ケアハウス]

 こちらも地方自治体もしくは社会福祉法人の運営する施設です。ある程度自立した高齢者を対象としています。従来は軽費老人ホームA型、B型、ケアハウスの分類がありましたが、現在新設されるものは全てケアハウスに。A型やB型も改築すればケアハウスに統一することになりました。

 また、昨今は都市部を対象とした定員20人以下の「都市型軽費老人ホーム」も規制緩和で増えています。

*詳細はこちらのページが参考になります。
一般社団法人 全国軽費老人ホーム協議会

グループホーム

 認知症の高齢者を対象にした、少人数(5~9人)を単位とした共同住宅の形態でケアする施設です。地域密着型サービスなので、その地域に住民票がある人が対象になります。

養護老人ホーム

 自力で生活することが難しく、かつ経済的に困窮している人を対象とした、地方自治体もしくは社会福祉法人が運営する施設です。つまり、住む場所にも困っている高齢者のためのもので、緊急避難的な使い方を前提にしています。

★介護3施設以外に覚えておきたい高齢者向け施設
*表の施設数の出典 
2019年3月時点サービス付き高齢者向け住宅の登録状況(一般社団法人高齢者住宅協会)
2013年度介護を受けながら暮らす高齢者向け住まいについて(厚生労働省)
2017年度社会福祉施設等調査(厚生労働省)
2018年4月審査分における地域密着型サービス別の請求事業所数(厚生労働省)

文/西内義雄(医療・保健ジャーナリスト)

医療・保健ジャーナリスト。専門は病気の予防などの保健分野。東京大学医療政策人材養成講座/東京大学公共政策大学院医療政策・教育ユニット、医療政策実践コミュニティ修了生。高知県観光特使。飛行機マニアでもある。JGCSFC会員。

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