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楽天が導入する携帯電話のクラウドネットワークは世界でどう評価されている?

2019.04.30

基地局の設置は間に合うのか

房野氏:端末から基地局まではもちろん楽天の基地局に電波が飛ぶんでしょうけど、そこから先は?

2018年12月に楽天の本社がある二子玉川ライズの屋上で行われた「基地局工事安全祈願祭」

石川氏:NTTの回線とかに行く。

石野氏:ダークファイバー(敷設したのに使われてない光回線)とか。

房野氏:では、先端部分だけなんとかすれば、NTTの固定回線を使ってつなげることができるってことですか?

法林氏:固定というか、光の専用線を借りる。

石野氏:NTTの光ファイバー。だから結局NTTが儲かるんですよね。というので、KDDIが一時期怒っていたというか。

房野氏:KDDIには独自網があるんですよね?

石川氏:ある。

法林氏:ありますけど、場所によっては他の会社の線を使っている。だって、かつて一世を風靡したDDIポケットのPHSが何を使っていたか。NTTコミュニケーションズの専用線ですから。安いネットワークを使っていたから「AirH"」の32Kbpsでデータ使い放題とかができたわけです。そのとき、親会社のDDIやKDDIは何も言えなかった。だって線がないから。その違いなんですよ。

房野氏:楽天は基地局をなんとか設置して、サーバを設ければ、そのコストだけで運用することが可能ということですか?

法林氏:専用線を使うためには、そのお金もかかる。

石川氏:さらに、楽天で契約したユーザーが東京23区から出ちゃうと、auにローミングする形になるので、そこはauに対して楽天はお金を払わなきゃいけない。

石野氏:しばらくは赤字ですよ。

石川氏:相当厳しいはず。

房野氏:仮想化でコストダウンできるのはどの部分なんですか?

石川氏:コアネットワーク。

房野氏:コアネットワークと他のネットワークとの区別がちょっと分からないんですが……

石野氏:コアネットワークは、基地局と基地局の奥にあるキャリア側との通信をさばく設備ですね。

法林氏:契約者のデータを含めて、まさにコア(基幹)といわれる部分。

房野氏:それは各キャリアが持たなくてはいけないモノなんですね?

法林氏:もちろん自前。

石野氏:持たないとキャリアじゃない。

房野氏:楽天はそこを仮想化するという感じ?

法林氏:そこはすでに他のキャリアも仮想化しています。

石野氏:ほぼほぼ、みんなやっている。一部やっぱり専用機器が入っているんですけど、そこの仮想化の流れは数年前からあった。

法林氏:基本的に仮想化の方向でみんなやっているそうです。

房野氏:楽天の仮想化の特徴というのは?

法林氏:楽天は、無線アクセス網も含めて全部を仮想化しようとしている。

石野氏:基地局の無線の部分まで含めて仮想化しようとしている。コアネットワークがあって、基地局があって、基地局にも基地局用の専用装置が置かれているんですけど、その専用装置も楽天は汎用機器にしてしまっている。そしてそれをクラウドで制御していく。

法林氏:例えば建物とか鉄塔に基地局を建てるとしたら、できるだけ余計なものは置かない。最小限にして、コントロールはセンター側で全部やりますという考え方。しかも、入れる設備に関してはできるだけ汎用品を使う。あとはさっき石川君がいったように、基地局も自分のところで解析して自前のものを作ったと。

石野氏:とはいえ、それで設備投資額が6000億円になるというロジックはよく分からない。

石川氏:コア側が安くなるとか、最先端の技術だとかは理解できるんだけど、問題は基地局の設置。この間、山田社長に、コアネットワークは素晴らしいと思うんですけれど、基地局は大丈夫なんですか? と聞いたら「いやいや大丈夫、大丈夫!」みたいな言い方をしていて……。

石野氏:トンネル協会(移動通信基盤整備協会:地下鉄やトンネルなどに共同で携帯電話の基地局などを設置している)加入の話もそう。楽天も協会に入りましたと言っていたけれど、具体的な話がないというか。本当に? トンネル協会はそんなに親切? って。

法林氏:この話はね、楽天がMWCで日本の報道関係者向けに記者会見をやったときのことなんですよ。こんなこと経験がない。

石川氏:記者質疑応答という感じ。

法林氏:最初に三木谷さんがちょっとしゃべっただけで、後は全部質疑応答。

石野氏:三木谷さんの基調講演はあまり深い内容がなかったから、それをフォローするためって感じでした。

法林氏:「基地局はどれくらいの数を建てるんですか」と、記者が一生懸命聞くんだけど、絶対言わない。

房野氏:具体的な数字が出ませんでしたね。

石野氏:あれがね、怪しいんですよ。

石川氏:6月くらいに目処を付けるって言っていたけど。

法林氏:結局、最終的に携帯電話サービスでお金がかかるものは何かというと、アンテナを置く場所の値段。そこの取り合い。だからこそ、ソフトバンクがアステル(かつてあったPHS事業者)がなくなったときに置き場所を全部引き取りますと言ったりしているわけです。同じことはイー・モバイルもあって、イー・モバイルも場所を確保するのが相当大変だった。

石川氏:KDDIの人に聞いたんですが、最近、NTTドコモは基地局の工事ができる業者を確保しているんだそうですよ。なので、KDDIが基地局を作りたくても作れない。決算で示す設備投資の額が下がるくらいで、本当は基地局を作りたくても作れない状態なんだそうです。なので、KDDIとNECで合弁会社を作って、工事する会社を作った。それくらいNTTに施工業者を押さえられていると。

法林氏:携帯電話の基地局工事をするミライトと協和エクシオだったかな、儲かっているらしい。増益だそうです。基地局建設のラッシュみたい。

石川氏:これから5Gになると、いっぱい基地局を作らなきゃいけない。

房野氏:施行業者のスケジュールの奪い合いになっているんですね。

石川氏:そこをNTTドコモががっつり押さえているので、他社が作れなくなっていると。

法林氏:春の引っ越しシーズンの状況と同じ。

石野氏:ドコモにいたっては、窓まで基地局化できるようにアンテナを作ったりしているじゃないですか。そこまで徹底しなければならないんだって驚いた(笑)

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