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エンジン、AI、運転支援機能、乗ってわかったBMW新型「3シリーズ」の○と×

2019.05.02

商品として魅力的か?★★★★★ 5.0(★5つが満点)

 テレビCMなどでもBMWが盛んにアピールしているのが、AIを活用したインターフェイスだ。

「オーケー、ビーエムダブリュー」

 この合言葉に続けて、こちらの要求を口にする。

「TBSラジオ」

 おおっ!ちゃんと伊集院光の朝の番組が流れてきた。それもAM放送ではなく、90.5MHzのFM放送を選んでくれたから音質が良い。番組ではなく、個別の楽曲を聴いてみよう。昨年にドイツで乗ったBMWの「2シリーズ・カブリオレ」はバンド名と曲名を言っただけで、インターネット上のSpotifyやApple Musicなどにスタンバイしていることを瞬時にモニターに提示してくれた。

私『ザ・ビートルズの“イエスタデイ”を聴きたい』

「聞き取れませんでした」

私(“ザ”を外して)『ビートルズの“イエスタデイ”を聴きたい』

「聞き取れませんでした」

私『ビートルズ、イエスタデイー』

「聞き取れませんでした」

私『The Beatles, Yesterday』

「聞き取れません。静かなところでもう一度お願いします」

 ダメだ。全然、聞き取ってくれない。最初に戻ってみる。

私『音楽を聴きたい』

「ご希望のジャンル、アーティスト、曲名を述べて下さい」

 お、ちゃんと聞き取ってくれるじゃないか。

私『ロック、ザ・ビートルズ、イエスタデイ』

「聞き取れません。静かなところでもう一度お願いします」

 やっぱり、ダメだ。方向性を変えてみる。

私『チャーリー・パーカー、ドナ・リー』

「隣」という近くの居酒屋をナビの目的地に設定してしまった。笑えるけれども、曲が聴けない。

私『音楽を聴きたい』

 今度は、近くの「ヤマハ音楽教室」を目的地に設定する始末だ。あまりOKではないのだけれども、この後も「OK、ビーエムダビリュー」と、いろいろと試してみた。こちらの望みをピタリとかなえてくれることもあれば、聞き取ってもらえないか、トンチンカンな答えを出してくることもあった。

 よくできているけれども、クラウド上にデータがもっとたくさん集まらないと正解率は向上しないのだろう。購入した人が、その人なりの使い方をたくさん行ってデータを蓄積しないことには始まらないのだ。

「実際にたくさん使われないと、使い物になるのに時間を要します」BMWジャパンプロダクトマネージャーの御舘康成さんもそのように認めていた。また、メルセデス・ベンツの「Aクラス」や中国のスタートアップ自動車メーカー、NIOの「Es8」なども同種のAIロボットを搭載していて、いずれも運転以外の操作に用いようとしている。データが蓄積され、実用性が高まり、当然のように他のメーカーも装備してくるから、ドライバーのインターフェイスが劇的に向上されることになるだろう。

 もうひとつ、今度の「3シリーズ」で、走行性能以外に力が入れたのが、運転支援機能だ。高速道路や自動車専用道などで、車線からハミ出ないようにステリアリングがアシストされる。うっかり車線からハミ出てしまいそうになると、かなり強い力でハンドルが戻されるのを感じる。それも右コーナーと左コーナーで戻し方を変えているし、力が効く時間も違う。つまり、状況に応じて細かく制御されているわけで、他メーカーも含めて今までのレーンキープ機能の新境地を開いている。

 新型「3シリーズ」では、AIによるドライバーインターフェイスの革新や各種の運転支援デバイスの進化が著しい。依然として、運転性能もクラス随一だが、そこではなく、新型3シリーズを1台のクルマとして見た場合の魅力は、AIを採用したインターフェイスの革新や進化した運転支援にあると感じた。

 つまり、BMWが標榜していた「駆け抜ける喜び」プラスαである。プラスαが7代目の価値になっている。新しい「3シリーズ」がどうあるべきか、明確に定義できている。それを広げて解釈してみれば、自動車が進むべき今後の姿を体現していると言えるだろう。この方向で、進化を続けてほしい。

■関連情報
https://www.bmw.co.jp/ja/all-models/3-series/sedan/2018/bmw-3-series-sedan-inspire.html

文/金子浩久(モータージャーナリスト)

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