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久保建英、斉藤光毅、西川潤、中井卓大、ワールドカップ8強の壁を破る令和のスター候補

2019.04.30

 2019年5月1日。平成から令和へと元号が変わり、サッカー界も新たなスターの登場が待ち望まれている。5月には安部裕葵(鹿島)らを擁するU-20日本代表がU-20ワールドカップ(W杯、ポーランド)に参戦。2020年には自国開催の東京五輪が迫っていて、U-23世代もモチベーションを高めている。令和時代の日本サッカー界の看板を担うのはこうした若い世代である。果たして誰が突き抜けてくるのか。平成をリードしたカズ(三浦知良=横浜FC)や中田英寿、中村俊輔(横浜)、本田圭佑(メルボルン)らを超える可能性がありそうなスター候補生たちを今、ここでピッチアップしてみたい。

久保建英のバルサ復帰はあるのか?

 まず筆頭に挙がるのが、久保建英(FC東京)だろう。ご存知の通り、小学校時代をFCバルセロナのカンテラ(下部組織)で過ごし、中学からFC東京のアカデミーに所属した久保は、16歳だった2017年11月にプロ契約。同年11月26日のサンフレッチェ広島戦でJ1デビューを飾った。16歳5か月22日という出場記録は史上3番目の若さ。2018年は完全にトップチームに帯同するようになったが、J1出場が叶わなかったことから、8月に横浜F・マリノスへレンタル移籍に踏み切った。その横浜では5試合に出場。8月25日のヴィッセル神戸戦でJ1初ゴールを挙げ、順調な滑り出しを見せたと思われたが、そこからは控えが中心で、さすがの彼もプロの壁にぶつかった。
 しかしながら、FC東京に復帰した迎えた今季は開幕スタメンを奪取。J1ゴールこそまだないが、攻撃のキーマンとして躍動感ある仕事を見せ続けている。この活躍ぶりに、日本代表の森保一監督も6月のコパアメリカ(ブラジル)招集を本気で考え始めたほどだ。U-20代表関係者は「高いレベルのA代表でやった方がもちろんいいが、まだフィジカル的に不安がある。U-20、五輪、A代表と着実にステップアップした方がプラスかもしれない」と語るが、森保監督の考え方次第では本当にコパ行きはあり得る。6月4日に18歳の誕生日を迎える若武者にはバルサ復帰や他の欧州クラブからのオファーも噂されるだけに、今後の身の振り方次第で本物のスターになるか否かが決まりそうだ。

横浜FCでカズととも「35歳差スタメン」起用が話題になった斉藤光毅

 久保と同じ2001年度生まれの斉藤光毅(横浜FC)と西川潤(桐光学園高校/セレッソ大阪内定)も注目すべき存在だ。
 2018年10月AFC・U-19選手権(インドネシア)の時も「イケメントリオ」の一角として紹介した斉藤は、同大会で3得点を叩き出した170センチの小柄なアタッカー。昨年から2種登録で横浜FCのトップチームに帯同していたが、今年はフル稼働。今季J2ではすでに8試合出場2得点と目に見える結果を残している。4月7日のアビスパ福岡戦ではカズ(三浦知良)とともに先発出場。「35歳差スタメン」として大きな話題にもなった。

「カズさんは偉大な人なので、行動や言動の1つ1つを全て吸収して、自分のいいところにできたらすごくいいこと。いろいろアドバイスももらっているので、全てが刺激になっています」とカズ効果を感じながら日々成長している。横浜FCには元日本代表で海外4カ国でプレーした松井大輔もいて「海外の話をよく聞きます」と話しているから、近未来の海外移籍のビジョンも描いているかもしれない。そういう恵まれた環境にいることは今後のキャリアのプラスに働くはず。数年後、彼がどうなっているか大いに気になる。

17歳とは思えないスケールの大きさを見せるマルチプレーヤー、西川潤

 西川潤も来年入団するセレッソ大阪で特別指定選手としていち早くJリーグデビューを飾った逸材だ。181㎝の高さと速さを備えたレフティで、センターFWだけでなく、トップ下、ウイング、サイドハーフもこなすという多彩な能力もある彼をロティーナ監督も高く評価。4月13日のコンサドーレ札幌戦の後半39分にはピッチに立った。この時はさすがに結果は残せなかったものの、17歳とは思えないスケールの大きさを垣間見せた。
 斉藤と同じく5月のU-20W杯参戦が確実視されているが、現在は桐光学園に戻って学校に通いながらプレーしている。J1で戦う久保、J2に参戦中の斉藤に比べると、環境面はマイナスかもしれないが、高校サッカーの大所帯でリーダーとして他の選手を引っ張る経験をしておくのは決して悪くない。振り返ってみれば、同じ桐光学園の先輩・中村俊輔もそういう経験をして、横浜マリノス(現横浜F・マリノス)入りし、大きく才能を開花させている。セレッソ大阪のスカウトも「きちんと高校を卒業してほしい。学校で練習することも意味がある」と前向きに語っていた。この1年間が今後の彼にどう影響するか。久保、斉藤との比較で見てみるのも興味深いところだ。

成長著しい「ピピ」こと中井卓大

 彼ら2001年組の下にも注目の若手はいる。4月下旬の国内大会に来日したレアル・マドリードの下部組織在籍の15歳・中井卓大がその1人だろう。「ピピ」の愛称で知られる中井は小学校4年からスペインに渡り、レアルのカンテラで過ごし、この春、日本でいうところの高校1年生に進級した。カデーデA(日本のU-16チーム)で試合に出ていて、今季は主に4-3-3のインサイドハーフでプレー。24試合出場6ゴールという実績を残しているという。
 すでに身長が181㎝に達しているほど恵まれた体躯を誇る彼はボランチもできるマルチなMFだ。まだまだ攻守の切り替えが遅かったり、守備面でルーズなところがあるようだが、それでも世界トップクラブのアカデミーでタフな競争に挑んでいることは大きな経験になっている。しかも性格的に明るくオープンだ。久保建英はどちらかというと、人を見て取材対応を変える中田英寿タイプだが、中井は普通の10代という印象を残している。そのキャラクターでグングン前進し、18歳でトップに上がれれば最高だが、仮に上がれなかったとしても別のプレー環境は必ず見つかるはず。逆にエリートではなく、雑草ルートを歩む中井を見たい気もする。

 このように次世代のスター候補を何人か挙げたが、平成の時代も中田、中村俊輔、本田圭佑は各年代のトップではなかった。むしろプロ入りしてから自らの武器を研ぎ澄ませてスターの座を射止めている。そんな例を踏まえると、我々メディアが全くマークしていない逸材が他にいる可能性も否定できない。意外なタレントがどんどん出てきて、日本サッカーを力強くけん引していってくれれば、令和時代も安泰だ。平成の間に果たせなかったW杯8強の壁を破るべく、まだ見ぬ傑出したタレントの出現が待ち遠しい。

取材・文/元川悦子

長野県松本深志高等学校、千葉大学法経学部卒業後、日本海事新聞を経て1994年からフリー・ライターとなる。日本代表に関しては特に精力的な取材を行っており、アウェー戦も全て現地取材している。ワールドカップは1994年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6大会連続で現地へ赴いている。著作は『U−22フィリップトルシエとプラチナエイジの419日』(小学館)、『蹴音』(主婦の友)『僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」(カンゼン)『勝利の街に響け凱歌 松本山雅という奇跡のクラブ』(汐文社)ほか多数。

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