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「気候の変動によって花粉症の有病率が高まる」米メリーランド大学研究

2019.04.23

気候変動で花粉症の有病率が高まる?

最近、アレルギー症状が出る時期が早まった、あるいは症状が長引くようになったと感じていたら、その感覚は正しいかもしれない。

米メリーランド大学応用環境医学准教授のAmir Sapkota氏らの研究から、気候変動によって季節にずれが生じ、例年より3週間以上も早く春が訪れた地域では、花粉症の有病率が14%高まることが明らかになった。

同氏は「気候変動は生態系に影響を与え、その影響はわれわれの健康にも及んでいる」としている。この研究結果は「PLOS ONE」3月28日オンライン版に発表された。

Sapkota氏らは今回の研究で、NASAから提供された高解像度の衛星データを用いて、植物が緑色に変化した時期に基づき、2001~2013年における米国全土の春の緑化や開花が始まった時期を調べた。

また、この情報を、2002~2013年に、米疾病対策センター(CDC)が収集した米国人を代表する標本データと関連づけ、春が始まる時期が早まったり、遅くなったりすることが健康に及ぼす影響について検討した。

その結果、春の緑化や開花のタイミングが早まると花粉症の有病率は高まることが分かった。Sapkota氏は、春の始まりが早まると木々の開花も早まるため、例年よりも早く花粉が飛散し始め、飛散期間が長期化したことが影響した可能性があるとしている。

ただ、春の訪れが遅くなっても花粉症の有病率には上昇が見られた。例年よりも春の訪れが3週間以上遅かった地域でも、花粉症の有病率は18%高まることが分かった。

この結果は、Sapkota氏にとって予想外で、その理由は明らかではないとしているが、「幅広い種類の木や草花が同時に開花することが、アレルギー症状を悪化させる一因ではないか」と推測している。

この研究には関与していない、米国立環境衛生科学研究所(NIEHS)公衆衛生学シニア・アドバイザーのJohn Balbus氏は、今回の報告を受け、「全国規模の健康データに基づき、開花時期やその期間の変化が花粉症の有病率と関連することを初めて明らかにした研究だ」と評価する。

また、開花時期は米国内でも地域差がみられ、「気候変動により北緯が高まるほど花粉の飛散時期は早まる傾向にある。例えば、カナダ国境付近では数週間早く春が訪れるが、テキサス州ではそれほどの変化はみられない。一方で、東海岸では開花時期には遅れがみられている」と同氏は説明している。

では、季節性アレルギーに苦しむ患者はどのような点に注意すべきなのか? 米ノースウェル・ヘルスのアレルギー専門医であるPunita Ponda氏によれば、アレルギー患者は3月中旬から予防的に薬物療法を開始すべきという従来の考え方を変える必要があるかもしれない。

同氏は「患者は花粉の飛散量の情報に注意し、飛散量が増え始めたら2月下旬には予防的に薬物療法を開始し、少なくとも6月中旬まで治療を続ける必要があるかもしれない」と話している。

ただ、患者は自分に合った対策や治療について、かかりつけ医に相談すべきとも、同氏は付け加えている。

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0212010

構成/編集部

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