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2019.05.14

パーソナライズされたリアル体験がビジネスチャンスのカギ!アクセンチュアが発表したテクノロジートレンドを読み解く

アクセンチュアは、世界のテクノロジートレンドに関する最新の調査レポート「アクセンチュア テクノロジー ビジョン2019」を発表した。

この調査は、全世界6600人(うち日本300人弱)の企業経営層やIT担当幹部に実施したもの。

それによると、ポスト・デジタル時代には

(1)DARQの力が競争優位につながる

(2)「私」を理解せよ

(3)「ヒューマン+」としての労働者

(4)自分を守るために全体を守る

(5)マイマーケット

が、ポイントとなる。

ブロックチェーン、量子コンピューティングなどに注目

(1)DARQとは、Dが分散型台帳技術、ブロックチェーンのことで、Aが人工知能のことで、Rが拡張現実のことで、Qが量子コンピューティング(量子力学の原理を利用し、従来のコンピュータよりも桁外れの演算能力を実現できるようになると期待されている次世代コンピュータ。世界中で技術開発競争が繰り広げられている)のことを指す。

Dの例としては、欧州税関らがブロックチェーンを用い、国際海運業務を改革した。Aの例としては、AdobeがクラウドサービスでAIによる自動画像補正技術を開発した。Rの例としては、Epic GamesがVRゲーム「フォートナイト」上で行ったDJイベントを1000万人が視聴した。Qの例としては、DENSOが交通渋滞を瞬時に計算し、配送・積載効率を向上させた。

DARQテクノロジーを使用して差別化を強力に推進するトレンドはすでに始まっており、SMACテクノロジー(SOCIAL、MOBILE、ANALYTICS、CLOUD)は依然として競争上の大きな差別化要因になり、ポスト・デジタル時代をリードするためにはSMACを固めた上で、DARQへの素早い戦略的フォーカスが必要だとした。

過剰なパーソナライゼーションは不信の元。自社哲学の明確化を

(2)「私」を理解せよは、消費者が活用しているテクノロジーや活用方法、そこから得られるデータを基に、企業はテクノロジーによって裏付けられた一人ひとり固有の消費者像(テクノロジーアイデンンティティ)を捉えることが可能になったことにより、唯一無二の顧客と機会を見つけ出すことが必要だとした。

例えば、SlicePayは、SNS上の投稿写真を基にユーザーのクレジットスコアを判定するサービスを提供している。一方で、例えば「ルンバ」が掃除した家の間取り図を作成するなど、家族構成や在宅時間、家具の購入情報、資産レベルを推察する情報も含んでおり、テクノロジーアイデンティティ自体が不気味に近づくこともある。

消費者にとって信頼できるパートナーになるためには、データに対する自社哲学の明確化とパーソナライズの方針説明をすることが重要だ。

(3)「ヒューマン+」としての労働者とは、人とテクノロジーを融合させ、これまで以上のチカラを引き出したもの。例えば、アクセンチュアでは「ロボットPMO」がその日のTO DOリストや、プロジェクトの進行状況を提示してくれる。そのため、労働者は高付加価値業務に注力できる。ロボは対話することでノウハウを集約して学習、さらに賢い相棒となる。これらの業務は、ロボとのコラボレーションを前提とし、全く新しく構築されるようになる。

「ヒューマン+」を見極め高めることが、企業の差異化要素となってくる。人とテクノロイジーに別々に投資するのではなく、「ヒューマン+」に投資することが求められる。

4)自分を守るために全体を守るは、今やエコシステム(複数の企業が業界の枠を超え、それぞれの得意分野を持ち寄って連携したビジネスの「生態系」を指し、1社だけでは提供できないビジネス価値を共存共栄により実現していく仕組み)全体を守ることが自社を守る前提となっていることを挙げた。セキュリティレベルの低い企業がエコシステムへの感染元となる。

攻撃者はエコシステムの最弱点から自社を狙う。自社を守るには全体を守り必要がある。経営幹部の全体を守る問題意識は高い。しかし、実態は追いついていない。全体を守るステップは、社内を整え、認識を変え、社外と変わることだ。日本はセキュリティに経営資源が集まりにくい。まずは社内に強力な推進力を持たせるべき。例えば、AT&Tは、CISO(チーフインフォメーションセキュリティオフィサー、最高情報セキュリティ責任者)が統括する機能横断的なセキュリティ諮問委員会を置いた。

顧客ニーズに「今」応える

(5)マイマーケットは、これまでWeb閲覧、EC購買によって行動の一部を写像(コンピュータの記憶装置にデータを書き込む際に、プログラムが管理するプログラム上のアドレスを、記憶装置側のアドレスに変換すること)していたが、全ての瞬間を捉え、リアルタイムに写像し、顧客ニーズに「今」応えることが必要になる。例えば、11:00に顧客へのプレゼンで緊張しているなら、「今」緊張を和らげるツールの提供が必要となる。

例えば、Paper Boatは、ソーシャルメディアなどのチャネルでの顧客の声や期間限定イベントの販売実績から、顧客の思考データを収集。それをデータ分析し、顧客ニーズを従来よりも細かいメッシュで分析・予測し、顧客が欲しいレシピを欲しいタイミングで提供する。レシピから商品を製造する工場では、コンピュータ製造によりモジュラー機構を自動変更し、2~3分でレシピ変更に対応している。

全てがデジタル化された世界では、カスタマイゼーションとオンデマンドのサービス/商品提供が自社ビジネスの差異化要素になってくる。

企業は、個別のテクノロジーに振り回されるのではなく、企業として差異化するためのオリジナルなストーリーを紡ぐことが必要だ。

取材・文/稲垣有紀

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