
■連載/大森弘恵のアウトドアへGO!
春のイベントでお披露目期待の新作は3つ
春になると各地でアウトドアイベントが開催される。春発売の新作お披露目がメインだが、なかには発売間近の最終サンプルをお披露目するメーカーがある。
3〜4月のアウトドアイベントで見つけた期待の新作から、長めの薪をそのまま使えるサイズで、アイデアに満ちた焚き火台を集めてみた。
ゴールデンウイーク明けに登場予定!「SATELLITE FIRE BASE」
トヨタ自動車のディーラーが運営するアウトドアショップ、GOOD OPEN AIRS MYXのイベントで発売前のサンプルを参考展示していたのが、muracoの「SATELLITE FIRE BASE」(1万7000円)。マイクロメッシュを用いたコンパクトな焚き火台だ。
スタンド部分が特徴的。両側のダイヤルを回してゆるめることで、スタンドを簡単に収納できるのだ。
muracoといえば、ストレートなデザインのスタイリッシュで使いやすいペグハンマーが有名だが、この焚き火台のスタンドもアルミ合金削り出し。スッキリとしたシルエットがかっこいい。
スタンドをたためばこの通り。丸めるとバックパックの中にも余裕で入る。
マイクロメッシュもこの通り小さくたためる。マイクロメッシュは周囲を折り返しているので指を痛める心配がないなど、国産ブランドらしい配慮がうかがえる。
組み立ては収納手順と反対となる。ダイヤルを回した後、下に向けると勝手に脚が広がる。単純だけどおもしろい。
SATELLITE FIRE BASEはタフな別売ゴトクを用意しているという。マイクロメッシュの装着は、スタンドに四つの特製カラビナ(耐荷重5kg)で引っかけるので、スキレットなど重めの鍋を置いても安定しそうだ。
オプション続々登場!年始から話題沸騰の「ベルモント/TOKOBI」
本体はひとあし早く発売済みの「焚き火台 TOKOBI」(1万3000円)。多くのキャンプ場で販売されている40cm程度の薪がそのまま載せられるサイズなので、ノコギリがなくても大丈夫。また、ゴトクは上下二段で、鉄板や網の火力調整もしやすい。手持ちの鉄板や網を使えるほか、ずれ落ちにくい専用設計の鉄板やゴトクを用意している。
ぺたんこに収納。準備も、スタンドを広げてメッシュ火床を広げて引っかけるだけ。簡単だ。写真の、下に敷いている耐熱シートは、収納ケース兼用とのこと。こちらの販売も楽しみ。
ベルモントは新潟・三条市に拠点を置くブランドで、従来から折りたたみ式のゴトクを販売していた。TOKOBIはこのゴトクをヒントにして誕生したという。シンプルでタフなのは折り紙付き!
小雀陣二さんのファンは秋まで待ちたい「テンマクデザイン×spurv/焚き火台」
アウトドアメーカーが集結し、新作をお披露目するアウトドアデイジャパン東京では、テンマクデザインが秋発売予定の焚き火台を展示。開発者の小雀陣二さん自ら解説を行っていた。
キッチン用品を整理できて、自分好みのキッチンを作れると評判の小雀さんプロデュースのラックに、焚き火台を引っかけるという構造だ。ありそうでなかったアイデア!
V型の灰受けはスライドさせて取り出し可能だ。
サイドテーブル、ワークラック、焚き火台、そしてSカンも用意すれば自分にとってのベストな焚き火キッチンを作れそうだ。
V型の灰受けもパタンとたためる。すべてがフラットになり、ワークラックといっしょに持ち運べるという。これは楽しみ!
ちなみに、テンマクデザインでは5月上旬にソロキャンパー向きの小さな焚き火台「ORU」(4800円、専用スタンド+プレート3900円)を発売。こちらは鉄のスペシャリストWINNERWELLとのコラボアイテムで、簡単に折りたためるのが特徴。スタンドとプレートがあれば、長めの薪を突っ込んでおけるのが頼もしい。
アウトドアシーズンははじまったばかり。
まだまだこれからお披露目される新作アイテムが登場するので、アウトドアイベントやショップイベントにこまめに足を運んでみよう。
取材・文/大森弘恵