人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

健康で正常体重の男性でも脂肪組織に障害の可能性がある理由

2019.04.19

日本をはじめアジア人では、太っていなくても生活習慣病(代謝異常)になる人が極めて多く、その原因は現在まで十分に解明されていなかった。

そんな中、順天堂大学大学院医学研究科 代謝内分泌内科学・スポートロジーセンターの田村好史准教授、河盛隆造特任教授、綿田裕孝教授らの研究グループは、非肥満者で健康な人50名以上を対象に世界でも前例のない規模で調査を実施し、健康で正常体重の日本人男性の中にも、脂肪組織の貯蔵能力が低下していて、軽度の代謝異常になる人がいることを世界で初めて明らかにした。

健康で正常体重の日本人男性でも脂肪組織に障害

同成果は非肥満者の代謝異常予防を目指す上で、健康な人でも脂肪の貯蔵能力に着目した新たな取り組みが必要であることを示唆しており、我が国の予防医学を推進する上でも、極めて有益な情報であると考えられる。

研究グループはBMIが正常範囲内(21~25 kg/平方メートル)で心血管代謝リスク因子*5(高血糖、脂質異常症、高血圧のいずれか)を持っていない健康な日本人(52名)を対象に全身の代謝状態や脂肪分布に関する調査を行った。

具体的には脂肪及び肝臓、骨格筋のインスリン抵抗性(インスリン感受性が低下している状態)を、2-ステップ高インスリン正常血糖クランプ法*6で測定。一人の計測に大よそ10時間程度を要する大変な検査のため、今回のように非肥満者で健康な人を対象に50名を超える規模で行ったのは世界でも本研究グループ以外に前例がない。

リピッドスピルオーバーの指標として、インスリンにより血液中の遊離脂肪酸濃度がどれくらい低下するかを評価した。一般的に健康な人ではインスリンにより血液中の遊離脂肪酸の濃度は急激に低下する。しかし、リピッドスピルオーバーを来している肥満者では、脂肪酸放出の抑制が効かず、血中遊離脂肪酸濃度があまり低下しない。

今回の調査の結果、非肥満で健康な方の中でも、肥満者と同様に、血中遊離脂肪酸が低下しにくい(脂肪組織インスリン感受性が低下している)人がいることが明らかとなった。そこで、どのような人が脂肪組織インスリン感受性が低下しているかを検証するために感受性が高い人と低い人(図1:高い人を青線、低い人を赤線)の2群に分けその特徴を比較した。

図1: 各個人のインスリンによる血中遊離脂肪酸濃度の変化

すると、脂肪組織インスリン感受性が高い群に比べて低い群では体脂肪率が高い、皮下脂肪が多い、肝脂肪が多い、など全身の脂肪量が多いことに加え、体力レベル・日常生活活動量*7 が低い、中性脂肪が高い、善玉コレステロール(HDLコレステロール)が低い、筋肉のインスリン抵抗性がある、という特徴が明らかになった(図2)。

図2: 正常体重の健康な男性でも脂肪組織インスリン感受性が低い人の特徴 (仮説を含む)

つまり、非肥満の日本人で健康な人でもリピッドスピルオーバーを生じているような人が存在し、そのような人では軽度の代謝異常を来していると考えられる。

関連情報/https://www.juntendo.ac.jp/news/20190305-01.html
構成/ino

新型コロナウイルス対策、在宅ライフを改善するヒントはこちら

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2020年5月15日 発売

最新号のDIMEは年間300万円節約するサブスク活用術!特別付録は「デジタルポケットスケール」!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。