複数の技術的な問題が存在?
AirPowerは発売されなかったため、その詳細に関する情報はない。しかし、どこでも充電できる機能のために多数の充電コイルを内蔵していることが、サプライヤー筋や特許情報から伝わっている。
このように多数のコイルを重ねると、コイル間の干渉問題、通信の不具合、そしてなによりも加熱問題が引き起こされるという。繊細な電子機器を取り扱う充電機器として、加熱問題は致命的だ。また、複雑な機構によるコスト高や製造の難しさも問題だろう。
このように、複数の要因によって発売が見送られたAirPower。しかし個人的には、Androidスマートフォンで採用が始まった、端末の裏面からスマートウォッチやイヤホンを充電できる「リバースワイヤレス充電」が、ワイヤレス充電マットそのものを不要にするのではと期待している。
文/塚本直樹