夫婦が協力しあい、あの手この手でシェアしても、家事はエンドレス。ときには増えることすらある。子育て世代ならではの、家事の難題が見えてきた。
〜仙石家PROFILE〜
[夫]達彦さん
会社員・42歳。食器洗い、ゴミ出し、トイレ掃除担当。床の埃が気になるため、頻繁に床掃除をしている。
[妻]美亜さん
会社員・41歳。料理全般、掃除担当。息子の塾通いが始まり、弁当作りなど料理する時間が増えたことで、慢性的な睡眠不足に。
[子]龍太郎くん(9歳)&りのちゃん(2歳)
週2回空手道場と塾に通う小学3年生の兄と、お兄ちゃんが大好きで活発な妹。
作りおきをしても、1週間分は無理!
仙石家の家事シェアルールはシンプルだ。料理は妻の美亜さんが、食器洗いとゴミ出しは夫・達彦さんが行なうことを基本とし、そのほかの家事は〝疲れていないほうがやる〟というもの。これまでこのルールでもめたことはなく、子供の面倒を見る隙間を縫って、それぞれが気づいたことを淡々と処理していく。
「それでも4人分のシーツの洗濯やコンロの掃除など、時間のかかる家事まではどうしても手が回らないので、週1回、家事代行に頼んでやってもらっています」(美亜さん)
家事代行を利用したおかげで気持ち的にもラクになったという美亜さんだが、「家族が食べる料理は自分の手で作りたい」と奮闘している。ところが……。
「息子が塾に通い始めたので、塾弁作りが始まったんです。お弁当用のおかずをわざわざ作る時間はないので、作りおきや夕飯の残りを入れたりして工夫しているんですが、パターンが尽きてしまって……」
と表情が冴えない。お弁当作りは作る時間こそ短いが、メニューを考えたり、彩りを考えたり、作りおきを用意したり、決まった時間までに仕上げなければならなかったり……と、思いのほか手間やプレッシャーがかかるものだ。
「ウチは下の子がまだ小さいので、頻繁に外食ができません。妻は休日になると大量に作りおきを作ってがんばっているんですが、さすがに1週間分は作れませんから、大変そうです」(達彦さん)
美亜さんは料理の家事代行にも興味を持っているそうだが、大きな問題がある。実は、子供たちはママの手料理が大好きなので、出来合いの総菜を買ってきてもあまり食べないのだそうだ。これ以上料理時間を増やさずに、おいしい食生活を続ける策はあるのだろうか。