ジャガー初!電気自動車のSUV「I-PACE」は理想的なクルマだ
あの英国のラグジュアリー&スポーツカーのブランドとして名高いジャガーが、フルバッテリー電気自動車(BEV)であるSUV「I-PACE」を、昨年の9月より日本において受注を開始したのをご存知の方も多いかと思う。
このジャガー初のBEVである「I-PACE」は、ラグジュアリーEVマーケットにおいて、既存のテスラを除けば、すでに参入することを表明しているメルセデス・ベンツやアウディ、ポルシェなどの老舗自動車メーカーに先んじて投入されたもの。
欧州では、ノルウェーが2025年、ドイツは2030年、イギリスとフランスは2040年までに、ガソリンおよびディーゼル車の新車販売を禁止するなど、次世代車へのシフトが急ピッチに進んでいる。
そんな高級車の未来を占う上でも、歴史あるジャガーが送り出す「I-PACE」は、非常に重要な存在となってくるのではないか。そのあたりのことも踏まえ、「I-PACE」に試乗してきたのでレポートしてみたい。
ジャガーの未来のカタチ
ジャガーといえば、ロングノーズ&ショートデッキのプロポーションが特徴的なのだが、専用設計された「I-PACE」は、その例に当てはまらない。もちろん、エンジンを搭載する必要がないため、デザインの自由度が高くなったエクステリアは、ショートノーズでキャブフォワード型のシルエットが斬新だ。
さらに、独自の“ダブルJ”を用いたマトリックスLEDヘッドライトやフロントグリルなどを巧みに取り入れながら、ジャガーらしさも主張するデザインは、SUVでありながらクーペのように流れるプロポーションが魅力的。
2990mmというロングホイールベースで、タイヤが4隅に配置されたボディのサイズは、全長4695×全幅1895×全高1565mmと、街中では全幅の大きさがやや気になるものの、短くて低いボンネットのおかげで見切りがよく、取り回しに苦労することはないだろう。