
今年のゴールデンウィークは、10連休といつもより長い。過ごし方に迷っている方は、海外ドラマを“イッキ観”してみるのはいかがだろう。
クオリティの高さに定評があるNetflixオリジナルドラマシリーズだが、たくさんありすぎて迷ってしまうという方も多いのではないだろうか。
今回ご紹介する『YOU -君がすべて-』は、ストーカー男が主人公のサイコスリラー。もちろん怖いのだが、ところどころ笑えるシーンが散りばめられている。“笑えるのにものすごく怖い”異色のサイコスリラーは、一度観始めると止まらなくなる面白さ。シーズン2の配信も決定している。
書店に勤める一見ごく普通の青年が見せる、恐ろしいストーカーの顔
キャロライン・ケプネスの同名小説が原作。恐ろしいストーカー男ジョー・ゴールドバーグを演じるのは、『ゴシップガール』のダン役ペン・バッジリー。
ニューヨークの書店に勤める一見ごく普通の真面目な青年ジョーが、たまたま書店に客としてやってきた作家志望の大学院生ベックに一目惚れ。仕事中に知ったベックのフルネームをネットで検索しまくり、個人情報を大量にゲット。それとなく偶然を装って接近し、ついに交際にまでこぎつける。しかし、次第にジョーの異常性が露わになり、二人の関係に影を落とし始める。
他の登場人物をストーカー呼ばわりするストーカー!でも子どもには優しい……
「ストーカー男=話が一切通じないとにかく危険な人間」というイメージが一般的かもしれないが、意外にもジョーはコミュニケーション能力が高く、優しいところもある。
幼少期のトラウマを抱えているジョーは、とくに子どもに対しては慈悲深い心を見せる。悪い大人に虐げられて困っている子どもを見ると放っておけない、面倒見がいいジョー。しかし、強すぎる正義感からくる怒りに一度火が付くと、何をしでかすかわからないのだ。
「自分はヤバい」という自覚はジョーにはなく、他の登場人物をストーカー呼ばわりすることも。
しかし、そんなジョーの多面性がこのドラマをよりリアルに、恐ろしくしているのかもしれない。
Netflixオリジナルシリーズ
『YOU ー君がすべてー』独占配信中
https://www.netflix.com/title/80211991
文/吉野潤子