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2019.04.08

〝貧すれば鈍する〟のか!? 借金が及ぼすメンタルへの悪影響

 やはりローンを同時期に2つ以上組むのは避けたほうがよいようだ。借金によって認知機能と意思決定能力が低下していることが最近の研究から報告されている。

借金が減ると認知機能とメンタルヘルスが向上

 消費者金融の利用などで多額の債務を抱えて自己破産に陥る人は必ずといっていいほど、複数の金融機関などから借り入れをしているが、2つめの借金やローンに際して我々はかなり判断能力が低下しているというのだ。冷静で賢明な判断ができずに借金を膨れ上がらせる道へと転がりやすくなっているのである。

 シンガポール国立大学の研究チームが2019年3月に学術ジャーナル「PNAS」で発表した研究では、借金を抱える低所得者の負債の一部を肩代わりする実験が行なわれた。

 研究チームは借金を抱える低所得のシンガポール人196人に、慈善団体を通じて借金を肩代わりして支払い、その前後に認知機能を測るテストと精神状態についてのアンケートをを行なった。

Daily Mail」より

 借金の補填は住宅ローンと未納の光熱費、住民税に対して行われ、最高で5000シンガポールドル(約41万円)が支払われた。借金が5000シンガポールドル以下であれば借金が帳消しになるが、それ以上の借金がある場合は一律5000シンガポールドルとなった。これはつまり、借金が少ない者はきわめてこの“ラッキーイベント”に恩恵を感じられるが、多額な借金を抱える者の有難味は限定的なものになる。

 ではこの“ラッキーイベント”の前と後では、当人にどのような変化があったのだろうか。収集したデータを分析したところ認知機能と、より良い意思決定をするための現在バイアス(present bias)、メンタルヘルスのいずれもが資金提供の3ヵ月後に好ましい変化を遂げていることが明らかになった。

 認知機能を計測するテストでは、提供前の誤答率が17%から4%に低下した。さらに目の前の利益を最優先して将来の利益を軽視する現在バイアスの値は44%から33%に低下し、不安障害などのメンタルヘルスの不調を自覚する割合は78%から53%に減少したのである。

 今回の研究結果は、いかに借金やローンの懸念が知的リソースを奪っているのかを示すものになり、逆に言えば同時期での複数の借金やローンは“悪しき判断”に及びやすいことも浮き彫りとなった。長期に及ぶ住宅ローンは除外してもいいのかもしれないが、同時期にローンを複数組むのはできるだけ避けたほうがよさそうだ。

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