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2019.04.05

【AI時代の仕事術】情報発信の格差をなくしてスマホ動画広告のその先へ

日々急速に加速するIT化、そしてAI技術の進化。その発展の裏には新たなフィールドに金脈を見出した起業家たちがいる。彼らは金脈を掘り進むように、ベンチャー企業を創業しているが、掘り当てたものは近い将来、私たちの生活を大きく変える可能性を秘めている。この企画はIT・AI分野の金脈掘削人に、掘り当てた“お宝”は何か。それが近未来の私たちの生活を、どう変えようとしているのかを訊く。

第1回は株式会社オープンエイト。代表取締役社長兼CEOは高松雄康。5G普及を目前に控え、スマホの動画広告にいち早く注目し、2015年4月に創業。調達した資金は総額約40億円。「今期の売上げは二桁億までいってます」(高松)。

この項、最終回の第3話は高松が掘り当てた“金脈”が、近未来にどんな化け方をするのかに及ぶ。

第1話はこちら
第2話はこちら

もともとやりたかったコンテンツビジネスへ

高松は博報堂を退職後、美容系の口コミサイト、@cosme(アットコスメ)を運営するアイスタイルの役員に。12年11月に東京証券取引所市場第一部へ市場変更。起業は40才過ぎてからだった。

「動画×広告」を視野に配信プラットホームを立ち上げ、既存の企業CMを配信で売り上げを順調に伸ばしていったが、それは序章に過ぎなかった。高松は動画CMのマーケティング市場に狙いを定め、矢継ぎ早に二の矢三の矢を放っていく。

「うちにテレビCMを預けてくれたら、有名なサイトに動画広告を流せますよ」創業したばかりのオープンエイトのそんなセールストークに、企業は関心を示した。スマホの動画広告のポテンシャルに各企業は気づいている。だが、成人向けのサイトや社会的に好ましくないサイト、また、広告費の詐欺サイトに自社CMを流されては困る。

「うちはスマホで動画CMを流せる、信頼できるプラットホームを作ったんです」そんな言葉は企業には魅力的だった。高松は女性向けスマートフォン動画マーケティングプラットホーム、「OPEN8 AD Platform」を開発。会社立ち上げとほぼ同時に配信サービスを開始し、実績を作っていた。企業からの出稿料は、サイトの運営者と自社で分配する。

「でも、僕がもともとやりたかったのは、コンテンツビジネスなんです」

――オリジナルの著作物を作り、それを打って稼ぐということ?

「動画を見たユーザーがやってみたいという気持ちにさせるには、コンテンツをやらないと。第一、安く大量に動画を作れないと、市場が広がっていかない。メシが食えなくなりますよ」

圧倒的な量のコンテンツを作る。1万本ぐらいのコンテンツを作ろう。そんな高松の言葉に、創業間もない会社に集まったエンジニアをはじめ社員たちは、言葉を失った。

「雑誌でいえば1万本の特集があると考えてほしい」、“おでかけ”にテーマを絞り、飲食店やホテル、スポーツ施設等々、取材し撮影して動画を制作する。極端なコストの削減と制作時間の短縮のため、撮影機材はシンプルに、撮影手法のフォーマット化、レシピ化等、作業プロセスを徹底的に簡素化した。基本的に校正は入れない。

おでかけ動画マガジン「LeTRONCルトロン)」の提供を開始は16年5月。徐々に企業から、タイアップの話が舞い込みはじめる。だが、高松は間髪おかず次の一手を模索していたのだ。

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