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レガシーな不動産業界をブロックチェーンで効率化する方法

2019.04.05

【ブロックチェーンの活用法】ブロックチェーンが不動産取引を変える

ブロックチェーンの仕組みがわかっても、それをどう活用していくのか? なかなかイメージができない人も多いのではないでしょうか。今回はブロックチェーンを不動産取引に活用する方法、事例を紹介していきます。

 不動産取引は誰もが一度は経験したことがあると思います。紙の書類に署名・捺印したりなどの手続きが多く、IT化が進んでいるとはいえません。そんな不動産取引の取引データをブロックチェーン上で管理できるとどのようなメリットがあるのでしょうか。

 今回はブロックチェーンビジネスのユースケースの一つとして、不動産取引に注目してみましょう。

4つのシーンでブロックチェーンとスマートコントラクトを活用する

 以下の表に不動産取引で活用できるユースケースを4つのシーンに分解してメリットをまとめました。どのようなデータをブロックチェーンに書き込むかがポイントとなってきます。それぞれ順番に解説します。

■不動産取引シーン別でのブロックチェーン活用メリット

①賃貸・売買契約の締結

 賃貸や売買の契約手続きは、何枚もの書類に書名・捺印することによる大きな事務コストの発生や、物件の引き渡しが適切に行われずにトラブルとなるリスクがあります。借り主から毎月の家賃が支払われないリスクもあります。

 事務コストはシステム化すれば削減できますが、事務処理を効率化するだけでなく、契約の透明性を確保し、ひいては当事者の信用力を把握するためにはどうしたらよいでしょうか。そんなときこそ契約の締結内容や取引の当事者の取引記録をブロックチェーンに記録することが有効です。

 契約の締結内容は、ブロックチェーンに一度書き込んでしまえば訂正できません。また悪意のある人が改ざんすることもできません。取引の透明性が確保できると共に、過去の契約履歴を参照して、家賃や価格が不当に高くないかどうかも確認できます。また当事者の取引記録:過去の取引状況から家賃の支払い状況や信用力が確認できます。借り主や買い主との契約内容をスマートコントラクトにして、自動で支払いを行わせることも可能です。

②物件の管理情報の記録

物件やその中で使用する設備には耐用年数があります。不慮の事故で故障してしまったりするかもしれません。その都度修理したり新たに機器を設置したりすることになりますが、これらの記録をブロックチェーンに書き込んでおけば、いつどのような修理や設置が行われたかを確認することができます。これらのデータがあれば物件の設備の状態がわかり価格算定に役立ちます。

③所有権移転

不動産を売買した場合には「所有権登記」が必要になりますが、登記の情報には「公示力」しかありません。どういうことかというと、登記の内容と、実際の所有権の内容が異なっていた場合に、登記の情報を信じて取引したことで発生したトラブルは救済されません。そんな事態を避けるために所有者の移転登記情報をブロックチェーンに記録する仕組みを構築しておき、所有者の情報改ざんの回避や所有権主張のトラブル回避に利用することができます。

<不動産の登記事項証明書の例>

引用元:法務省

登記情報はインターネットを通じて取得することもできます。 

④不動産投資(資産の流動化)

不動産にある「価値」を使って資金を調達する手法を流動化(証券化)といったりします。株式と同じように証券を発行して投資家に売り資金を得ます。投資家は不動産から得られる賃料収入などを分配金として受け取ります。

 このとき発行する証券をブロックチェーンで実現すると、投資家管理の事務コスト削減や投資家同士でその証券を売買することが簡単にできます。分配金を受け取るという契約の内容をスマートコントラクトとしてブロックチェーンに記録しておけば、自動で投資家への分配金支払もできるようになります。逆に証券を保有する投資家がその証券をさらに小口化するために、新たな証券を発行することも行いやすくなり、資産の流動化がさらに進みます。

まとめ

初心者でも理解しやすいパターンとして4つのユースケースを紹介しました。他にも活用できるケースはいくつもありますしブロックチェーンの利用だけに限らず、システム化が必要な不動産の領域に切り込む「不動産テック(不動産×テクノロジー)」としてビジネスチャンスはたくさんあるのです。

取材・文/久我吉史

現役の金融ビジネスパーソンでもある金融ライター。ネット証券やネット銀行などを渡り歩き、ITから法人営業まで何でもこなす。最近は金融ビジネスをコーポレート(法務・会計)目線で作り上げるような毎日を送っている。

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