トリプルカメラの実力は? 画質向上で暗所にも強い
背面には3つのカメラが搭載されている。これまでのGalaxyシリーズは標準とズームを切り替えていたが、ここに超広角が新たに加わった格好だ。F1.5とF2.4を明るさに応じて自動で切り替える、デュアルアパチャーも継承されている。また、AIが30種類のシーンを判定し、最適な画質補正を自動でかける機能にも対応する。
まずは、3つのカメラの画角の違いを見ていこう。下に掲載した写真は、上から超広角、標準、ズームの順になる。超広角では、建物が上までしっかりとフレームに収まっているのに対し、標準では一部が切り取られた形になってしまう。ズームだと、さらに一部分しか撮れない。超広角はワイドレンズの宿命か、標準カメラなどと比べると歪みはあるものの、標準のカメラでは撮れなかった範囲をしっかりカバーできている。
切り替えのUIも、画面内に表示されたボタンをタップするだけとシンプル。この部分を長押ししたあと、左右にスライドさせるとデジタルズームを組み合わせた形で倍率を変更できる。あたかもズームレンズを動かして倍率を調整できるようなUIだが、0.9から1倍になるときは、写している範囲が少しだけ変わってしまう。ワイドレンズとの整合性を取るのが難しかったのかもしれないが、完全なシームレスにはならなかったようだ。
画質も高く、やや暗い場所でもディテールまで破たんがなく、しっかり映し出されている。ビルのネオンや明かりが強い夜景を撮っても、白飛びが少なく、きっちりHDRが効いている。ちなみに、ビルの明かりが十分あったためか、以下の作例ではF値が2.4のままだった。明るい場所の面積を減らし、夜空を中心するとF1.5に切り替わったが、逆にライトの部分が不自然に明るくなっている感もある。
Galaxy S10+は、インカメラもデュアルになっており、深度を取れるため、「ライブフォーカス」も利用可能だ。ライブフォーカスで撮ると、背景をキレイにボカすことができる。ボカしのエフェクトは4種類から選択可能だが、撮ったあとの変更にも対応している。肌のトーンなどを自然に補正する機能もあり、画質は非常に高い。セルフィーにも強い端末といえるだろう。